OECD報告、中国の補助金は平均加盟国の3~8倍 ロボットの指先技術も日本に追いついた、らしい。(宮崎正弘国際情勢)
『人民日報』(6月1日)は「世界は“AI 鉄のカーテン”や、AIをライバル関係にある勢力圏に分割しようとする試み」を望んでいないとした。AI開発での遅れを認めたかのような記事だが、これはいかなる意図をもつのだろう?
同日、経済協力開発機構(OECD)は「政府の産業補助金について調査報告書」を発表した。2005年~24年の20年間で中国企業は、OECD加盟国企業の「3~8倍に相当する補助金を受け取った」。
OECDの調査対象は、太陽光発電パネルや半導体、鉄鋼など主要な15製造業の525社で、中国企業による世界市場でのシェア拡大は、その約6割が補助金によって説明できると明記した。
『中国製造2025』では半導体自製などが謳われ、26年3月の全人代で決まった「第十五次五ヶ年計画」は、AI、ロボット、半導体装置などが強調され、継続的に補助金が投入されることになる。
その結果、意外なことも起きている。ロボットの指先技術は日本の得意芸、0・0001ミクロンの世界、超小型モーターが神経系を駆動させ、指にある三つの関節が微細な作業をする。とくに重要なのは減速機で、そのノウハウこそ日本の独断場とされてきた。ヒューマナイドロボットは従来考えられなかった作業をこなせる。料理をつくる、字を書く、ボタンを押す、靴下をはく、顔をつねる、歯を磨く、すべての行為は指先がなす。
ロボットの量産では日本を追い越して世界一となった中国。まさか、指先技術でも日本に猛追していたとは!
杭州を拠点のスタートアップ企業[XYNOVA]がいきなり脚光を浴びて、ベンチャーキャピタルから1億五千万ドルの資金調達に成功した。
同社は器用なロボットハンドの開発を手がけ、世界的なヒューマノイドロボット開発競争において、指先が最大の難関とされてきた。XYNOVAにはファンドのほかに、小米(シャオメイ)、電気自動車大手のLi Autoなどが投資した。
テスラ中国の社長トム・チュー(朱暁丹 中国人)は、「上海ギガファクトリーで将来的に人型ロボットを製造する可能性がある。製造効率と革新能力は、CEOのイーロン・マスクが望む技術の迅速な商業化を推進する原動力となる」と述べている。
ロボットでは、器用な手が重要な手段となり、産業製造における精密な操作能力や家庭用サービスロボットの実用性を直接的に決定づける。
▼試作品をつくったが、量産体制にはない。安定的な供給能力が不足
Xynovaは、器用な手をハードウェアキャリア、腕と手の協調動作を実行し、小脳の運動制御アルゴリズムをインテリジェントセンターとして活用し、「知覚-制御-意思決定」のシステムを構築したという。
XynovaのCEO夏玉軒は、大学で物理学とコンピュータサイエンスの二つの学位を取得し投資機関で勤務し、ハードテクノロジーとロボット工学の分野で豊富な資本運用と産業経験を蓄積してきた。
同時に、モーター、電子制御、機械構造、ジョイントモジュール、器用ハンド、生産・製造、サプライチェーン全体を網羅する複合チームを編成した。このチームは、高性能モーターシステムとメカトロニクスの技術蓄積を有し、モーター制御、精密伝達、器用な操作能力を具現化された知能を誇るという。操作アルゴリズムで指先の構造を推論し、マイクロ電気シリンダー、モーター、リードスクリュー、減速機、センサーの指標と配置を推論しAI最先端を整合させた。
とはいえ試作品をつくったが、量産体制にはない。安定的に供給する能力が不足している。
2025年の中国における身体化知能とロボット工学分野の資金調達総額は735億4300万元(1兆7000億円)に達し、年間を通じて744件の投資と資金調達イベントが発生した。そのうち、器用な手トラックでは20件以上の資金調達がなされた。
世界的視野にたつと、テスラの「オプティマス」、グーグル、NVIDIAなどがロボットを「動ける」ものから「働ける」ものへと昇華させ枝の技術開発を推進している。器用な手は、インテリジェントな意思決定と物理世界の労働を結びつける。
張り子の虎が実態の中国、本当のところはどうなのか?
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。