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トランプ、新しい「プラザ合意」を中国向けに準備中?トルコリラ暴落後、新興国の通貨安が激烈な状況に、「なぜ」(宮崎正弘国際ニュース早読み)

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このところ、世界のメディアを眺めやると、トルコリラ暴落後のアルゼンチン、ブラジル、南ア、インドの通貨安が報じられている。この状況に急浮上してきたのが、人民元を標的に、トランプは「プラザ合意」新バージョン構想を練っているのではないという観測である。

理論的に通貨の相場は、対外債務、経常収支、貿易黒字(もしく赤字)、そして、その国の金利を勘案する。人民元は下落するのが常識的な予測となる。事実、人民元は年初来、10%以上の下落を演じた。

ところがトランプの理論(というより思いつき)では、人民元は「安すぎる」のであり、「不当に為替操作している」ということになる。市場の実勢を無視し、ひたすらトランプが見ているのは対米輸出黒字の是正である。したがって人民元が強くなれば、収支が合わなくなり、貿易不均衡は解決できるという短絡的結論を抱いたようだ。

1985年の「プラザ合意」で、欧米が日本に強要した円高によって、日本経済はバブルを発生させ、そのバブルが崩壊したのち、「失われた20年」を迎えた。この日本の味わった苦痛は、欧米にとっては快哉だった。だが、日米貿易構造はモノを作らないアメリカ、物づくりの日本、とじつに対照的であり、日本の対米黒字は不変。だが、中小零細の製造メーカーは、このプラザ合意によって、日本から消えた。

中国は現在、人民元安をもってトランプの仕掛けてきた高関税に対応しており、まだまだ通貨安政策を続けようとしている。それを正面から力づくで阻もうとするのが、アメリカという構図だ。

報復関税は7月6日に160億ドル、つつけて340億ドル分の中国からの輸入物資に高関税をかけたが、九月早々に第三弾、それも2000億ドル分に高関税をかけると予測されている。

それに重ねて中国を狙い撃ちする「プラザ合意2・0」が発動されるとなれば、トランプの究極の目標が奈辺にあるのかが、鮮明になってくる。拙著の題名のように『アメリカの反中は本気だ』。