「日米開戦の悲劇 誰が第二次大戦を招いたのか」ハミルトン・フィッシュ著

(ブログからの転載)
この本は、米国の戦時中から戦後に至る大統領の補佐をしたハミルトン・フィッシュという政治家が、第二次大戦を仕掛けたのは日独ではなく、日独枢軸を追い込んだ米国のルーズベルトにある、ということを暴いた本です。
▼ハミルトン・フィッシュ ハーバード大卒。共和党の下院議員。

1941年12月8日、日本は真珠湾攻撃をし、事実上宣戦布告が攻撃後となりだまし討ちの奇襲攻撃で『日本が太平洋戦争を始めた』と言うことになり今でも米国を始めとし世界の国の知る事となっています。これは否定する人のないところで、事実で間違いの無いところだろうと思います。一方でこれに先立ち米国は日本に対して事実上の最後通牒で宣戦布告となったハルノートを日本に突きつけており、これが米国が世界に恥ずべき宣戦布告であった・・・
アメリカ世論は、80%もの人が他国の戦争にアメリカが参戦することに反対していましたが、ルーズベルトは年にドイツが始めた欧州での戦争に参戦すべく、太平洋でドイツの枢軸国の日本に先にアメリカを攻撃させ、アメリカが参戦する口実を作るための工作を進めていました。
ルーズベルトは参戦には承認が必要な議会に隠密裏に、1941年11月26日、非公式文書のハルノートを日本に提示し、とても日本が飲めない条件を提示し事実上の最後通牒とし、日本を追い込み参戦させるに至った。これによりルーズベルトは議会の承認なしに参戦をする口実を得て、太平洋と欧州の両面で日本、ドイツと戦争をすることとなりました。
イギリスチャーチルも欧州で強大になりつつあったドイツに対抗するために同じく国際的介入主義者となり、ルーズベルトと親交を深めていきました。
こういいますと国粋主義的で、超タカ派と言うより、ファシスト的である感じがして、違和感を覚えますが、実際はどうだったのでしょうか。今更70年前のことを言って何になる、とも思いますが、敗戦国となり、戦争法で禁じられた民間人の無差別殺戮を含み340万人の軍民を殺傷された日本は今尚開戦国、侵略国と言われこのままでいいのでしょうか。事実は一体どうだったのでしょうか。
1941年12月8日の真珠湾攻撃が実際の開戦となりましたが、それに先立ちアメリカは日本に鉄鋼や石油の禁輸措置をとり日本を崖っプチに追い詰め、1941年11月、日本が絶対に譲歩できないハルノートを日本に突きつけ日本を崖から飛び降りさせました。現在ではこのハルノートは世界の人の知るところになっていますが、当時は日本と戦争をしたがっているルーズベルトが米国が最後通牒をしたとことがバレては戦争をできないのでひた隠しにし、現在でも米国の歴史教科書では記載されず、TVのルーズベルトの追想番組でも賛美する記事ばかりでハルノートなど触れられることが無いことだと綴っています。
事実上の最後通牒であったハルノートや米国の経済封鎖による日本への干渉はなぜ行われたのか。当時日本は中国満州に進出し日中戦争の真っ最中で、欧米はこの日本の植民地進出に対抗するための経済封鎖であり、ハルノートであったと言われています。
当時は18~19世紀から続く帝国主義=植民地支配による植民地経済の世の中で、現在の自由貿易の世界とは国や経済のあり方、考え方が全く違っていました。当時アジアにあってはイギリスはインド、ビルマなどを、フランスは現ベトナムを、オランダは現インドシナを、アメリカはフィリピンを植民地化し、先進国がアジアを植民地化し、そこから利益を吸い上げていました。当時は欧米から見てそういう時代、それが正しい価値観の時代でした。そんな中にあって中国やベトナムに進出しているが、鉄鋼や石油などをお金を払って購入している日本が非難され、輸出入を止められ経済封鎖されねばならぬ理由は本来全くありませんでした。
1939年にヨーロッパでドイツが戦争を始め、イギリスがアメリカに参戦を依頼していましたが、当時のアメリカ世論は9割方他国の戦争への参戦に反対で、戦争をしないと公約して大統領になったルーズベルトも議会の承認も得られる見込みも無く参戦することが出来ませんでした。
しかしルーズベルトとチャーチルは戦争後の大きな覇権を得るため密談を重ね、密約を結びヨーロッパでアメリカが参戦するために、ドイツとの同盟国であり、またルーズベルトが大嫌いであった日本に戦争を始めるようけしかけます。これこそルーズベルトがたくらんだ太平洋戦争を欲した理由です。日本を叩きたかったわけではなく、あくまでドイツを叩き、戦後ヨーロッパ世界でイギリスと共に覇権を握るのが目的であったと言うわけです。
戦争は各国の利害が絡んだ密約等によって進められ、平和はそれを口にするだけではもたらされないという過酷で厳しい現実がここにあります。
アメリカは元イギリスからの流民がアメリカを植民地化し、そこで本国英国から独立し起こした国でイギリスとは兄弟の国です。ルーズベルトは戦時中ドイツ、イタリア人は拘留しなかったが、日本が特に嫌いでそれが理由で、日系人を抑留したとあるほど日本嫌いだったそうです。一方で中国人とつながりがあったのでこれを擁護し、また共産主義に対してはきわめて寛容でソ連と手を組み、日本との戦争を画策し、世界の政治の舞台の裏であの手この手で日本を戦争に追い込んだその裏側が記されています。
太平洋戦争で日本は340万人に軍民が亡くなっています。元はと言えばこのルーズベルトの意図的な企みがその発端にあると言えます。アメリカはイラク戦争でも国際連合の同意無くして、イギリスなどと共に戦争に突入し、多くのイラク国民が亡くなり、また法廷でフセインを処刑しています。私にはこの事が60年前の日本とダブって見え、昔と変わらぬ大国の恐ろしさを感じました。
今も昔も変わらぬ大国の自国の利益を優先する身勝手な覇権主義を思うと、先の戦争で亡くなった340万柱のことを思うと残念であり、これほど口惜しいことはありません。
私は日本が戦争をしない、ということと合わせて、大国が世界で覇権主義を押し通してはいけない言うことが大事だと思います。しかしながら現在日本はアメリカと同盟関係にありますが、対等と言うよりアメリカの同盟に組み入れられてしまっており、悲しいかなアメリカを非難し敵視することはできません。
本書を読んで戦争と平和、先の日本の340万の犠牲と大国の一握りの指導者の欲望について深く考えさせられると思います。
ルーズベルトやチャーチルの戦後再構築による米英の覇権の意図に反して、イギリスはインドやビルマの広大な植民地を失って没落してしまいます。オランダやフランスもアジアなどの広大な植民地を失いまた戦争により経済が疲弊してしまいます。アメリカは莫大な戦費の出費があったものの大きな痛手は受けず戦後世界の警察として覇権を得ますが、一方で手を組んだ共産主義のソ連、中国が台頭し、米国と対峙する大きな勢力となってしまいました。脾肉にもルーズベルトやチャーチルが犠牲を払って得ようとしたものは得られず、連合国、戦勝国が勝利の代償に失ったものは余りに大きく、現在の世界の枠組みは意図した物と全く違ったものが現在出来上がってしまいました。
歴史に「もし」はありませんが、1940年代の米国大統領がルーズベルトでなく親日で反戦の共和党大統領であったならおそらく間違いなく先の太平洋戦争は避けられたことでしょう。当時日本と米国が手を組み、共産主義のソ連、中国と対峙する状態であったなら今日の世界は現在とは大変大きく変わった世界となっていたろうと思います。
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