米財務省、スイスとベトナムを「為替操作国」に指定 オバマ政権は中国の指定を避けたが、トランプは「為替操作国」の筆頭に中国!(宮崎正弘国際情勢解題)

「季節外れの椿事」なのか。
12月16日、米財務省は国際的な通貨政策を分析する「為替報告書」を公表した。
このなかで、スイスとベトナムを「為替操作国」に指定したほか、台湾、タイ、インドを「監視リスト」に追加した。オバマ政権では中国の指定を避けたが、トランプ政権になって、「為替操作国」の筆頭に中国をあげた。
「監視リスト」にはこれまで日本、韓国、ドイツ、イタリア、シンガポール、マレーシアの7カ国を指定していた。
財務省が指摘した理由は、スイスとベトナムが頻度はげしく為替市場に介入したとし、スイスの場合は、国際収支調整が目的でスイスフランの為替相場を押し下げた。ベトナムは通貨「ドン」を下落させ、輸出競争力の優位を確保する為だったと分析した。
基本的に為替操作国の指定理由には
(1)200億ドル以上の対米貿易黒字
(2)国内総生産(GDP)の2%以上の為替介入
(3)GDP比2%以上の経常黒字などが基準とされる。
要するに米国の貿易バランスの是正を謳う政治手段のひとつで、これまでは操作国に指定されようが、監視リストに載ろうが、市場への影響力は殆どなかった。
しかし、バイデン次期政権はすでにイエレン(前FRB議長)を財務長官に指名しており、イエーレンは「為替操作は市場を歪める」という認識をもつ学者であるため、政治的影響がでるかも知れない。
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