東アジア歴史文化研究会のブログ

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郭文貴(中国情報の暴露男・大富豪)、NY拠点を売却へ マッハンタンのペントハウスを売りに出していた(宮崎正弘国際情勢解題)

東アジア歴史文化研究会

ニューヨークはフィフス・アベニューの59番地(同57番地がトランプタワーだ)。

銀座で言えば地価日本一の鳩居堂あたり。セントラルパークを見下ろせる、この一等地には1828年に建築された豪華アパートメント「シェリー・ネダーランド」が聳える。

18階の持ち主は郭文貴だ。数多いベッドルームにテラスが三つ。管理費だけでも年額6万9000ドル。24時間ガードマン体制、コンシェルジェもある。

2015年10月、郭文貴は、シェリー・ネダーランドのペントハウスを6750万ドル(74億円強)で購入した。

以後、価格は上昇し、2017年に7800万ドルとなった。

ところが、2018年に不動産物件の下落が始まり、6700万ドルになった。コロナ以後は都心から郊外へと金持ちや企業のNYエクソダスが始まり、現在値が幾らなのかは不明。郭が購入したときより下落している筈である。

さて、郭文貴とはいったい何者なのか?

貧困家庭に育って中学しかでていない郭は、苦労を重ねるうちに偶然手にしたビジネスがあたり、ついで証券界、保険業界に殴り込みをかけて億万長者となった。天安門事件では活動家に差し入れをしたりして逮捕されたこともある。

公安部幹部と親しくインサイダー取引の暗部で大活躍して共産党幹部らに近付き、あまりに機密情報を知ったため粛清されることを懸念し、2014年にアメリカへ亡命した。2017年には政治亡命を申請した(米国政府は認めていない)。

以後、「暴露革命」と言われる「機密情報」の発信基地となりVOAにも出演したが、三時間の独占放送は一時間で切られるという事件もあった。

とりわけ注目を集めたのは「機密情報」と称する共産党内部情報の暴露で、ツィッターやフェイスブックはトランプ大統領より前に、郭文貴のアカウントを「フェイクニュース」として凍結した。

このためGTVという個人テレビを立ち上げ、江沢民、王岐山のスキャンダルらしき情報を次々と発信してきた。

トランプの顧問だったスティーブ・バノンと親しく、妖しげな財団(法治基金)を立ち上げて「新中国構想」を発表したり、投資集団で金集めに狂奔したため、FBIの内偵が続いている。バノンは詐欺罪で起訴されたが、トランプの恩赦で救われた。

郭文貴情報を、いまではまともに受け取るチャイナウォッチャーは居なくなり、孤立しているものの、ファンが多い。一部の批評家は彼を中国のスパイと見ているようだ。