【国家の流儀】「斜陽国家」日本の汚名そそいだ安倍元首相 「国葬」は絶好の機会、世界の指導者たちの評価とズレが明るみに…恐れる一部マスコミ(江崎道朗)
それはなぜか。国葬になったら来日した世界中の指導者たちが、こぞって安倍氏の業績をたたえる場面を報じざるを得なくなるからだ。自分たちの報道が、いかに世界の指導者たちの評価とずれているのかが、バレてしまうのを恐れているのだ。
なぜ、安倍氏はそれほど評価されているのか。
それは、この十数年の歴史を振り返れば分かる。第2次安倍政権の前は民主党政権だった。2009年に発足した鳩山由紀夫「民主党」政権は、在日米軍基地返還交渉で同盟国・米国との関係を悪化させた。
10年9月には、尖閣諸島中国漁船衝突事件が起こったが、当時の菅直人「民主党」政権は、事件を起こした中国人船長をろくに取り調べることもなく中国に送り届けた。
知人の米軍関係者から「中国が尖閣諸島を襲撃しても事なかれで済ますつもりなら、米国も日本を助ける義務はない。日本でも義務教育で英語を学ぶようになったようだが、中国の属国になるのなら中国語を学ぶようにしたらどうか」と厳しく詰問されたことをいまも思い出す。
経済的にもボロボロだった。
08年のリーマン・ショックを契機に悪化した景気は、民主党政権になっても改善するどころかさらに悪化し、日経平均株価は8434円の最安値を記録した。
かくして、当時のバラク・オバマ米「民主党」政権も、「経済的に低迷している日本よりも、経済的に台頭する中国と組むべきだ」と考えるようになっていた。
しかし、12年12月に発足した安倍政権は「アベノミクス」を掲げて金融緩和に踏み切り、瞬く間に株価は急上昇した。「日本は斜陽国家ではない」ことをアピールしつつ、特定秘密保護法や集団的自衛権の行使を可能とする平和安保法制(安全保障法制)を制定して、オーストラリアとインドを引き込み、日米豪印の戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」を構築した。
さらに、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を打ち出し、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国だけでなく、NATO(北大西洋条約機構)までも引き込んで自由主義陣営の国際ネットワーク形成を主導してきた。
この秋に行われる国葬は、マスコミによって隠されてきた安倍氏に対する世界の指導者たちの評価を知る、絶好の機会となるだろう。
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