ダイキンが脱・中国依存へ サプライチェーン再構築、覇権主義のリスク懸念で国内回帰 台湾有事=日本有事に備え「民生品に限らず待ったなし」

2022.9/21
〝脱中国〟に動き出したダイキン
世界的な空調メーカー「ダイキン工業」が、中国製部品がなくてもエアコンを生産可能にするサプライチェーン(供給網)の構築に乗り出したと、日経新聞が21日朝刊で報じた。サプライチェーンの国内回帰は、日本政府が推進する「経済安全保障」の核といえる。「日本有事」に直結する「台湾有事」が懸念されるなか、中国への依存度を減らす日本メーカーの動きが広がりそうだ。
日経新聞によると、ダイキン工業は2023年度中に新たなエアコン生産の供給網構築を進める。ゼロコロナ政策を受けたロックダウン(都市封鎖)や、米中対立による供給途絶リスクなども想定した対応だという。
台湾をめぐる緊張は今後、先鋭化する様相だ。
習近平国家主席は、来月の共産党大会で読み上げる活動報告で、台湾統一を明確な目標として位置づける見通し。「3期目」が承認されれば、今世紀半ばまでに「中華民族の偉大な復興」を実現するという。
「ヒゲの隊長」こと自民党の佐藤正久元外務副大臣は「民生品に限らず、サプライチェーンの強靱(きょうじん)化は待ったなしだ。内製化には時間とコストがかかる。政府は『有事』に備え、経済安保の取り組みを加速し、民間企業への周知や支援も進めるべきだ」と強調した。
日本企業では、米中対立や台湾海峡の緊張を受けて「脱中国」が進んでいる。帝国データバンクの調査では、22年6月時点で中国に進出している日本企業は1万2706社で過去10年で最少。20年時点と比べても940社減少している。
ジャーナリストの有本香氏は「米国は、強制労働や人権侵害の問題を受け、中国新疆ウイグル自治区が関与する製品の輸入を原則禁止する『ウイグル強制労働防止法』を施行した。欧州連合(EU)欧州委員会も、強制労働による製品の販売を禁止する法案を発表した。非常によい流れだ。日本も欧米にならい、人権ガイドラインの策定やビジネス上の法整備などを進めるべきだ。率先して国内回帰する企業が出ており、国は企業競争力を高める環境を整えるべきだ」と語った。
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