メディア帝国を築く「オラクル」のハリソン親子 CBSにつづき極左テレビCNNも傘下に(宮崎正弘国際情勢)
ワーナー・ブラザースへの執念深い買収合戦、パラマウントの勝利に終わりそうだ。
最有力とみられていたネットフリックスは2月26日、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー買収提案を撤回した。ハリソン一族の逆転勝利となった。すなわちこの買収合戦はトランプ陣営のメディア攻略が本質にある。
ワシントンポスト、ロスアンジェルスタイムズの保守旋回、CBSの傘下入りと立て続けに左翼の牙城が崩れる。
逆転の買収主となるパラマウント・スカイダンスは、ディビット・ハリソンが形成する。そう、オラクルCEOでトランプの朋友ラリー・ハリソンの息子である。
規制当局の承認を待って、パラマウントはワーナー・ブラザースとHBOだけでなく、CNN、TNT、TBS、フード・ネットワークといった“ネバー・トランプ”のメディア集団の一角を崩し、人気ケーブルネットワークも所有することになる。
経過を追うと、2025年12月段階ではネットフリックスがワーナーのスタジオとHBO Maxを1株27.75ドル、総額720億ドルで買収する契約を締結した。これに対して、パラマウントは一株31ドルでTOBをかけた。
ハリーは自分の財産も買収資金に提供するとし、巻き返しにでた背景に、その強固なメディア支配意欲がある。主目標はCNNなのだ。
トランプ大統領は、CNNを頻繁に攻撃し、経営陣を「腐敗しているか無能」だと非難してきた。買収資金に関していえば、トランプ大統領と共和党の大口献金で知られるラリー・エリソンとの密接な関係が知られ、監視の対象となっているため初期段階で資金提供を申し出ていたクシュナーも買収合戦から降りた。
それ以前にパラマウントとスカイダンスの2025年の合併も、取引承認は連邦通信委員会の精査を受けた。したがってパラマウントの買収が規制当局の承認を得れば、同社はワーナー・ブラザースのHBO Maxストリーミング顧客を取り込める。CNN、フード・ネットワーク、そして様々なスポーツ番組の所有権も取得する。
パラマウントの従来のネットワークにはすでにニコロデオン、CBS、コメディ・セントラルなどのブランドが含まれている。
ニューヨークタイムズが書いた(2026年2月27日)
「エリソン一族がワーナー・ブラザース・ディスカバリーを現在のパラマウント・スカイダンスに統合する契約を締結する準備を整えれば、同一族はCBS、オラクル、CNN、ワーナー・ブラザース、パラマウント・ピクチャーズ、HBOといった強力で多様な企業を支配することになる。オラクルが最近、TikTokの米国支社を運営するベンチャー企業の株式15%を取得したことを合わせると、その保有資産は、全盛期のマードック家の保有資産に匹敵することになる。2000年代から2010年代にかけて、家長のルパート・マードック氏は、ハリウッドの大手スタジオ、FOX放送ネットワーク、FOXニュース、FXケーブルネットワーク、ニューヨーク・ポスト紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、そしてヨーロッパの衛星テレビサービスSkyを統括していた」(引用止め)。
すでにディビット・エリソンはパラマウント買収以来、CBSニュースを刷新してきた。デジタルニュースとオピニオンメディア「フリー・プレス」の創設者バリ・ワイスを編集長に任命した。
ワシントンポストから300名のスタッフが去ったようにCNNの左翼記者たちはレイオフがいつになるか、首を洗っているかもしれない。
▼日本はこの買収活劇をいかに評価するか
さて日本の場合に当てはめると、朝日新聞、毎日新聞などが保守系企業やファンドに買収されて左翼記者が解雇される図であり、フジテレビ、テレビ朝日、TBSが乗っ取られて左翼番組にメスが入るということだが、アメリカと異なって日本では法律の壁が高い。
しかし別の方角から左翼大手は影響力を失った。
なぜなら左翼メディアのあれほどの高市攻撃にもかかわらず、多くの日本国民は、押しつけがましい報道や分析に目もくれずSNSの情報空間から正しい判断基準を見出し、左翼残党の議席維持を不可能にした。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。