アメリカはAI内戦の様相、中国は国家がAI統制 ペンタゴンに逆らうアンソロピックをMSが支持(宮崎正弘国際情勢)
国防総省は、情報分析、モデリングとシミュレーション、作戦計画、サイバー作戦などにアンソロピックのAIソフト「クロード」を使用した。ベネズエラの大統領拘束作戦、イランの最高指導者以下首脳陣49名の排除作戦にもおそらく使用された。
ピート・ヘグゼス国防長官は、アンソロピック社が国防総省に対し、同社のクロードモデルをあらゆる合法的な目的で使用する許可を与えず、軍事作戦を指揮しようとしていると非難した。
「彼らの真の目的は明白だ。米軍の作戦決定に対する拒否権を掌握することだ。だが、国防の決定に民間企業が介入すること容認できない」。
3月10日、MS(マイクロソフト社)は、アンソロピック社のペンタゴン訴訟を支持する法廷助言者意見書を提出した。孤立したアンソロピックに友軍の登場である。
すでに前日までにアンスロピックは、国防総省が同社を国家安全保障に対するサプライチェーンリスクに指定したことを受けて「国防総省とその請負業者が米軍向けの業務でアンスロピックの人工知能技術を使用することを妨げる」と提訴に踏み切っていた。
マイクロソフトは提出書類のなかで「国防総省によるアンスロピックの指定によって直接的な影響を受けた。一時的に停止することで、より秩序ある移行が可能になり、米軍による高度なAIの継続的な使用を妨げずに済む」と主張した。
マイクロソフトは、企業が国防総省が使用している既存の製品や契約構成を直ちに変更するよう求められた場合、米国の戦闘員が「重要な時点で」妨害される可能性があるとし、「国防総省による「人類中心主義」指定を即時実施することは、「テクノロジー業界全体と米国のビジネス界に広範囲にわたる悪影響を及ぼすだろう」と警告した。
一方、全体主義国家の中国は国有企業、その従業員、ならびに兵士、警官を含む公務員とその家族に対してOpenClawソフトウェアをコンピュータに搭載しないよう警告した。
国営銀行や政府機関の職員に、社内のパソコンだけでなく、会社のネットワークを利用する個人の携帯電話にもOpenClawのインストールを禁止した。
OpenClawとはクロード、チャットGPTなどのAIモデルを使ったエージェントをパソコンで動かし、テレグラムなどのチャットアプリから操作できるオープンソースのCLIツール。オーストラリア製といわれる。
中国では特に敏感な問題がシステムセキュリティであり、習近平国家主席は「国家安全保障への総合的アプローチ」の柱と強調している。
関連するが、中東地域でビジネス拠点をもつ、エヌヴィディア、アマゾンなどは攻撃目標とされたためドバイのオフィスを一時閉鎖した。イラン革命防衛隊(IRGC)の国営メディアはグーグル、マイクロソフト、パランティア、IBM、オラクルなどイスラエルと関係のある複数の米国大手企業のオフィスやインフラの詳細を記載したリストを公開した。
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