東アジア歴史文化研究会のブログ

日本人の素晴らしい伝統と文化を再発見しよう

“リメンバー・ザ・メタバース”  ハイテク新製品の屍累々(宮崎正弘国際情勢)

東アジア歴史文化研究会

高市首相がホワイトハウスで聞いた言葉は「リメンバー・ザ・パールハーバー」だった。


シリコンバレーから響いてきた言葉は“リメンバー・ザ・メタバース”だ。


フェイスブックは2021年に社名を「メタ」と改称した。そして「メタバース」の普及を目指して800億ドルを投下した。「メタバースは2兆円規模の大市場になる」とウォール街も高らかに歌っていた。


結局のところ予想された普及には至らず、Metaは主力製品である仮想現実(VR)向けアプリへの新規追加を今後行わないと発表した。これは事実上の敗北宣言である。


当初から、メタバースというアイデアは奇妙だとユーザーに認識され、アニメーションのような幻想を人々は嘲笑したものだった。採算の取れる商品とするのに十分なユーザーを獲得することはできなかった。大手テクノロジー企業が失敗する例は、これが初めてではない。


アルファベット傘下のグーグルは「Googleプラス」の普及に失敗した。


マイクロソフトのWindows Phoneは、 iPhoneやAndroidに太刀打ちできなかった。それ以前にも、同社はiPodに対抗するZuneを十分な数のユーザーに販売することができなかった。殆どのプロジェクトが失敗に終わり、サービスを終了した。


ジェフ・ベゾス率いるアマゾンは、実店舗の小売業へ進出したが各地で苦戦している。


年初にはアマゾンフレッシュとアマゾンゴーという食料品店を閉鎖した。実販売の書店や衣料品店の試みも失敗に終わった。実店舗進出で最も成功したホールフーズは、買収によるものだった。


まさにハイテク業界の裏側は屍累々、しかしデータセンター建設ブームに沸いて、強気の投資を続けている。


▼トランプに異常接近は日本のSGB、あの孫正義だ


とりわけ“大活躍”はSBGである。

3月20日、孫正義はオハイオ州パイクトンに建設するガス火力発電所の起工式に臨み、当初は5000億ドルを投資し、世界のハイテクを領導すると豪語した。起工式にはラトニック商務長官が参列したが、前夜の高市首相歓迎夕食会で、孫はトランプ大統領のとなりに座っていた。


第二次トランプ政権発足直後、孫はオープンAIのサム・アルトマン、オラクルのハリー・エリソンとホワイトハウスで記者会見し、5000億ドルのスターゲートプロジェクトを宣言し、また過去弐年間で合計1000億ドルをオープンAIに出資した。


オハイオ州には「グーグル、アマゾン、MC、オープンAI、アンソロピック、オラクルの合計するデータエンターの規模を越える」と豪語した。


ところがSBGの株価、ピークの半値である。2025年10月28日に6621円だったが、26年3月19日に3558円。46%の下落である。株価は投資家の夢を反映する。


ということは投資家、ファンド筋はオハイオ州の派手な起工式も「大風呂敷」と捉えているのではないか。