東アジア歴史文化研究会のブログ

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いつまで歴史教科書に「南京大虐殺」と書き続けるのか 溝口郁夫(国際歴論戦研究所「論説」より)

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「南京大虐殺」があったとの立場で、多くの著書を発行し続けている歴史学者に笠原十九司氏がいる。数多いた「虐殺あった派」の大方は亡くなり目下、笠原氏が孤軍奮闘という状況にある。笠原氏は、岩波新書『南京事件』を一九九七年に出版し、二十八年後の二〇二五年に改訂版を出版した。笠原氏はこの『南京事件』のPRを兼ねて、新聞『赤旗』(二〇二五年八月十三日)に登場し、次のように述べている。


「参院選では南京大虐殺はなかったと繰り返す日本保守党の百田尚樹代表も当選しました。平気でそんなフェイク(偽情報)を広める党が台頭する日本の現状は危うく、恐ろしい」。


 ところが、この度「恐ろしいことに」笠原氏の前述の著書に重大な「フェイク」が見つかったのである。詳しい内容は、月刊誌『Hanada』(令和8年7月号)に、「岩波新書『南京事件』への重大疑惑」と題する20ページの特集に紹介されている。


南京城内に設置された安全区内にある金陵女子文理学院で難民の保護、教育に携わったヴォートリン女史の書いた日記(12月25日)を笠原氏は、出典を「ヴォートリン文書」と称して、次のように記述している。


「クリスマスがきた。街には依然として殺戮、強姦、略奪、放火が続き、恐怖が吹き荒れている。ある宣教師は“地獄の中のクリスマスだ”といったとヴォートリンは書いた。(ヴォートリン文書)」

ところが、ヴォートリン日記(大月書店より、笠原氏の解説で日本語訳『南京事件の日々』がでている)には、次のように書かれている。


「クリスマス・ディナーのときにサール・ベイツは「地獄のクリスマス」と題して記事を書いているところだ、と言った。実際のところこの金陵女子文理学院ではそのようなことはない。このキャンパスは多少なりとも天国である。」 


要するに全く反対に、殺戮、強姦、略奪放火吹き荒れていたなどと『ヴォートリン日記』には書かれていないのだ。英語原文を確かめても、この通りである。

他にもフェイク記述が紹介されているが、この『ヴォートリン日記』という超一級資料の改竄は、決定的なフェイクといわねばならない。笠原氏は、「ヴォートリン文書」というイエール大学の文書に上記の記述があると英文を示してきたが、この文書はヴォートリン関連文書集であり、ヴォートリン自身が書いた証拠はない。実際、笠原氏は証明できなかった。ヴォートリンがこんな正反対のことを書くなどということはありえない。何よりも笠原氏はなぜ一級資料である『ヴォートリン日記』を使わずわざわざ、怪しげな文書を使ったのか。学者としてしての良心が問われる。「国際歴論戦研究所」は、岩波書店に『南京事件』の絶版を勧告している。


・日本語原文: https://hassin.org/01/wp-content/uploads/HowLong.pdf
・英訳文: https://www.sdh-fact.com/CL/HowLongE.pdf

(史実を世界に発信する会)