東アジア歴史文化研究会のブログ

日本人の素晴らしい伝統と文化を再発見しよう

円ドルの適正レートは1ドル=93円(IMFの試算) マックインデックスなら1ドル=80円となる(宮崎正弘国際情勢)

東アジア歴史文化研究会

国際通貨基金(IMF)のPPP(購買力平価)による通貨比較では1ドル=93円。


マクドナルドのビッグマック指数では1ドル=80円。現状の円安が異常。財務省と日銀は無能と言わざるを得ない。


第一に利上げすれば日米金利差が縮まり、円高に劇的にぶれる。7月13日に市場で日本の国債十年ものは2・9%、同アメリか債権は4・87%。その差は1・7%ある。たしかに円安は、輸出競争力を高めるが、一方で原油ガス鉱物資源などの輸入代金は高騰する。具体的にはガソリン代だ。国内製品に代替されるからプラス効果を唱える経済評論家もいるが、すでに国内メーカーの多くが生産拠点を海外に移している。


第二に保有する米国債を売却すれば、円高になる。1ドル=160円近辺は極端に安い。米国の国債市場は規模が非常に大きく、多少売っても影響は限られる。


アメリカは38兆ドルの赤字で、日本が米債売却したらたいへんだと騒ぐが、中国は6000億ドルを市中で売却した。またトランプ政権の承認によりステーブルコインが急速に普及し、その規模は30兆ドルを越えている。ステーブルコインの担保は米国債である


第三に為替介入は大胆に50兆円規模に行わなければ砂漠にバケツで水を撒く効果しかない。為替相場にうなる投機資金は一日に100兆円前後である。4~5月に11.7兆円の為替介入を実施したが、円相場の水準は介入前に戻っている。外国為替資金特別会計は1.3兆ドル(207兆円、26年5月末時点)ある。


ようするに「日本円安は国家的な危機」であって「高市政権は日本円防衛姿勢を示していない」、「政府による利上げ抑止は百害あって一利なし」というのは植草一秀(同氏レポート、7月13日号)である。植草氏は植田日限総裁を高く評価してきた筈だ。


財務省財務官として大規模な為替介入を指揮した中尾武彦(国際経済戦略センター理事長)は『時事ドットコム』のインタビューで次のように言う。


「イランやウクライナをはじめとする地政学的な問題や米国の貿易政策などの影響もあるが、過度な円安によって輸入物価が上昇し、国民や輸入企業などは悪影響を受けている。円は各国の物価との比較で明らかに安過ぎる。円安でドル建ての一人当たりGDP(国内総生産)は縮小し、日本人が海外からモノやサービスを買う力は弱くなる。一方で外国人には日本のモノやサービスの安さは魅力で、日本の株式や不動産も安く買われてしまう。円安は国力の低下につながっている。


日銀の金利正常化が遅いことが大きな要因だ。米国の連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が(名目金利からインフレ期待を引いた)実質金利をプラスに保っているのに、日本では大幅なマイナスになっている」


中尾理事長は続けて、「G7やG20でも“通貨安競争”は回避するとうたっている。市場の投機的な動きは経済・金融の安定に悪影響を与えるとの認識も共有している。各国が外貨準備を持っているのは、自国通貨が安くなり過ぎた時に外貨を売る介入で自国通貨を防衛するためだ」と発言している。


主力メディアには見かけない意見が経済論壇で議論されているのである。