ユニツリーの上場初日、株価は7・33倍、時価総額9兆円 三週間後、株価半値以下、4兆3200億円はどこに消えたのか?(宮崎正弘国際情勢)
8月19日、投機筋の期待によるのか、ユニツリー(宇樹科技)が上場した。いきなり公募価格の7倍強、1100元をつけた。同社は中国最大の人型ロボットのメーカーで、世界的に注目を集めた。9月4日の終値は528元85,じつに52%もの暴落である。
ロボットは百メートルの駆けっこでボルト選手の世界記録をやぶる9秒32で、世の中はあっとなった。ところが画像をみると分かるが、減速制御ができないのだ。
マットにぶつかってとまり、その衝撃で壊れる。
見せ場は宣伝目的であって資金調達のためのプロパガンダだと理解すれば納得がいくだろう。株の狂乱も、このパターンなのである。
中国の株式市場のルールは上下変動幅が20%と決まっているが、例外的に上場から5営業日はどれだけ上がろうが下がろうが、このルールは適用されない。しかも公募に応募できる個人投資家は証拠金をつまなくてもよい。あたれば、タダの宝くじと言える。
公募価格は150元だったから、初日の1100とは7・33倍だったことになる。
世界が注目したスペースxの上場と比較してみよう。
売り出し公募価格は135ドルだった。初日にスペースXの株価は160.95ドル、ピークが225.64ドル。そして9月4日の終わり値が149.74ドル。
公募価格を下回っている。時価総額は2兆ドル。ともかくユニツリーの乱高下に比べると、これは「穏やか」だったとも言える。
中国のAIブームもロボット世界一もカラクリがあるということである。
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