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早くも暗礁、BRIめぐり、「16 プラス 1」は機能不全か EUと中国プラス東欧の首脳サミットも、中国への疑心暗鬼でいっぱい(宮崎正弘国際ニュース早読み)

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4月初旬の政治日程。欧州では中国主導のBRI(一帯一路)をめぐって重要な会議が二つ連続する。

まずブラッセルでEUと中国の経済協力会議が開催される。ブラッセルには李克強首相が飛ぶ。次にクロアチアのドブロクニクで「16プラス1」が開催される。

昨今、欧州政治に激震が加わっている。EUから抜けでる英国は、ハモンド財務相が北京訪問を正式にキャンセルした。かわりに英国は南シナ海へ空母を派遣する。独仏もファーウェイ排除に急速に傾きつつある。

ポーランドとチェコは決然とファーウェイ排除を決めた。旧東欧諸国で中国の投資にまだ期待しているのはハンガリーくらいである。オルバン首相はEUメンバーでありながらも、ブラッセル主導の政策決定にかねてから不満を表明し、ドイツなどの批判をよそに難民の流入阻止のため、トランプより先に国境に高い壁を築き挙げた。

そのうえでフランスのルペン、ドイツの「ドイツのための選択肢」、イタリアの五つ星運動との連携を強めながら、中国の経済力を逆に国内経済活性化のために梃子にしようというナショナリズムを進める。

ブラッセルで4月初旬に開催されるEUと中国の議題は、BRIへの協力を推進し、お互いのウインウインに繋げる腹づもりだが、たとえばポーランドの対中不満は次のようである。

シルクロードの夢に期待してワルシャワと中国とは列車で繋がっているが、「来る貨車は中国の産品で山、帰りの貨車は空っぽだ」とポーランドの貿易業者がいう。

事実、ポーランドの対中貿易赤字は2012年に103億ドルだったが、18年には284億ドルにも及んだ(数字はサウスチャイナモーニングポスト、2019年3月20日)。この偏在的貿易構造の解消に中国はほとんど熱意を示さないのである。

▲CEEU(中国・東欧経済協議)って絵に描いた餅

クロアチアの観光地ドブロクニクで開催されるのは「16プラス1」で、中国のBRI(一帯一路)プロジェクトの要となる。

だが、EUが資金を出し、中国企業が請け負うという海上橋の建設が進んでいたりで、EU側も不満を鬱積させてきた。ペルジュダク橋は2020年完成を目指して、クロアチアの海を跨ぐ橋を架けている。

東チモールへ行った折、首都マーレから第二の都市の間に架橋工事をしていたが、まさに「JICAが金を出し、中国が工事を請け負い、労働者は中国から、現地の雇用は殆どなし」という典型例になっていた。

CEEUは、中国が主として東欧の経済建設に積極的に協力し、有利な条件での融資、廉価の工事請負などが主軸だが、2012年に温家宝首相が音頭を取って初回はポーランドで開催された。参加国は次の通りである。

EUから11ヶ国、バルト三国とポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア。これにオブザーバとしてセルビア、ボスニア、モンテネグロ、アルメニア、北マケドニア。コソボは中国が未承認なので、仲間に入れて貰えない。

チェコはすでに「中国が約束したプロジェクト案件は、なにも具体化していない」と述べ、ポーランドと一緒にファーウェイ排除を決めたが、バルト三国も様子をうかがっている。
 
かくして中国の欧州進出も、政治環境の激変によって壁にぶつかった。フランスも南シナ海へ空母を派遣して、米、豪、NZ、インドとの軍事協力に加わり、中国の政治的立場はますます不利となってきた。

習近平は22日からイタリア、フランスを訪問するが、3月27日に予定していた訪米を延期し、その替わりにボーイング事故直後から、一斉にボーイング機の飛行を中止してトランプ政権への嫌がらせにでた。