東アジア歴史文化研究会のブログ

日本人の素晴らしい伝統と文化を再発見しよう

二月中旬、ロシア15万人兵士、ウクライナ侵攻へ準備完了になる 原潜部隊も英国沿岸から米国沿岸へ、カムチヤツカの原潜は太平洋へ(宮崎正弘国際情勢解題)

東アジア歴史文化研究会

準備完了、開戦は時間の問題となったのか。

米軍高官は「もしロシア軍のウクライナ侵攻があれば、軍民あわせて5万人、ロシア側も1万人が死に、キエフは二日で占領されるだろう」と不気味な予測をなした。

これに加えてNYタイムズ(2月5日)は、500万人の難民が発生する、と暗い予測を報じた。

サリバン大統領補佐官は「いつでもウクライナ侵攻は起こりうる」と戦闘の可能性が極めて高いことを示唆し、また別の軍事専門家は、「侵攻が近くなるとロシアのサイバー攻撃が本格化し、ウクライナ国内でも騒擾など攪乱行為が親露派の工作員によってなされるだろう。ゼレンスキー大統領暗殺を含むクーデター計画もある」とする。

ロシアはウクライナのNATO加盟がないと確約するなら撤兵の用意があるとしているが、ウクライナ国民の戦意は高い。ゼレンスキー大統領も「西側の反応は大袈裟、かえってロシアを刺激する」と米軍高官らの脅威的な発言に注意を喚起している。

バイデン政権は武器弾薬、新型砲など、およそ2億ドルの武器援助を決め、キエフへ緊急輸送した。キエフでは戦闘軍事訓練が日夜行われている。

しかし西側はロシア空爆に踏み切るだろうか?

ロシア全土には16270ケ所に防空壕、とくに特殊仕様の地下シェルターはモスクワに250ケ所。サンクトペテルブルグは駅のとなりにシェルターを新設中だ。

モスクワには強靱な地下要塞スターリン・バンカー、メトロ2などのほか、ラメンチ43など2500の防空壕がソ連時代に構築されている。これらがいつでもシェルターに転用可能という。政府建物、官僚街を中心に西側の空爆、ミサイル攻撃に備える。

なかには1500名を収用できるシェルターもある。

まさに「備えあれば憂いなし」。

また陸上ではウクライナの四周を現在(2月7日)、10万人の兵力で囲んだが、二月中旬には15万人となりフルスケールの侵攻作戦が可能となる。米国は制裁をかけるとプーチンを牽制している。

マクロン(仏)大統領は今週、モスクワとキエフを訪問し、戦争回避の仲裁を続ける。

米軍は82空挺団から1700名がポーランドのウクライナ国境に近い基地に到着、300名がドイツへ。そして在独NATOの米兵1000名がルーマニアに移動した。ポーランド南部はウクライナと、北部はベラルーシは国境を隣接し、ルーマニアはウクライナ西側のオデッサと至近距離だ。


▼習近平が囁いた。「北京五輪が終わるまで攻撃はひかえてくれまいか」

呼応してロシアの潜水艦部隊が動きはじめた。

英国海峡周辺を遊弋していたロシア原潜が英国沿岸を離れた。米国沿岸には多くのロシア原潜が出没しはじめ、16隻の原潜が確認されているという。

それぞれ10発の多弾頭ミサイルを装備しているので、160ケ所をミサイル攻撃できるうえ、原潜基地をキューバとベネズエラとする動きがある。

カムチヤツカ半島のビルユチンスキー基地などからもロシア原潜955A、949Aなどが出港し、太平洋に向かった。

北京五輪開会式にプーチンは特別機で駆けつけ、貴賓席でぼつねんと居眠りをしたとか。だが、2月5日に中露首脳会談が開催され、「共同声明」が発表された。

注目点は第一に「中露両国の友好関係は無限だ」としたこと(無限は日本語では夢幻だが)、第二に「西側の考え方は冷戦メンタリティであって、時代錯誤。アーカス(AUKUS)は太平洋の平和を乱し持続可能な安定に障害となる」などと、脅威の裏返しが文言となっていること。

第三がもっとも重要で「新パイプラインを増設し、向こう三十年間、毎年100億トンのガスを中国へ輸出する契約に署名した」としていることだ。

英誌『エコノミストl』(1月29日電子版)が報じた。

「習近平が囁いた。『北京五輪が終わるまで攻撃はひかえてくれまいか』と」

NATOがウクライナ参戦に踏み切れないのは、生命線のガスがロシアから供給されていることであり、ドイツがもっとも弱腰である。なにしろシュレーダー元独首相はロシアからのガス海底パイプラインを運営する「ガスプロム」の社外重役に指名されているうえ、ロシア最大の「ロフネフチ」会長を兼ねる。

米軍は近隣諸国に軍を配置し、武器をウクライナに供給したが、実際の戦闘が起きても参戦はしないだろう。プーチンは明らかに、そのことを読んで、ぎりぎりのチキンレースを展開していると見て良いのではないか。