瞠目の連続、いやはや日本のメディアでは絶対に開陳されない真実が並ぶ。
中東は第三次世界戦争を引きおこしかねない。空爆、ミサイル、暗殺、テロ、拉致、人質、核開発など世界中の悪が揃っている。そのうえプレイヤーたちの鵺的言動、まるで魑魅魍魎、悪魔の住む世界だ。なにしろ登場する主役たちの悪相をみよ!
本書では次の分析がある。
イラン国内でハマス指導者を暗殺したイスラエル。モサド長官が語るヒズボラへのポケベル爆破作戦。イエメンのフーシ派を空爆するイスラエル軍。UNRWA学校校長だったハマス司令官。イランの再武装化を支援する中国等々。
日本は訳も分からないでイスラエルの生存をかけた戦いをガザに於ける破壊にだけ焦点を絞って左翼が仕組んだプロパガンダ戦争「ジェノサイド」だと淺はかな批判を展開している。ハマスの残虐なテロは巧妙にすり替えられている。
対照的にイランの核武装には見て見ぬ振りを決め込む。朝日新聞がおかしいのは誰もが知っているが、読売新聞もオカシイ。テレビはガザの瓦礫の山や子供達の泣き叫ぶ映像を流すが、ハマスが残虐にイスラエル人を殺害する場面を放送しない。映像操作である。
さて本書の情報の洪水のなかで評者(宮崎)がおやっと思ったのはイランの核武装に関して、中国の関与である。
「イランの兵器製造に必要なあらゆる物資を供給してきた主たる供給源が中国だ」。過去15年に亘って、中国はミサイル原料(過塩ナトリウムなど)を供給してきた。
米国とイスラエルの空爆によってイランの防空能力は極度に低下した。このため中国が地対空ミサイルを石油と引き換えに供給していた。「イラン産原油の最大の輸入国は中国です。米エネルギー情報局は5月の報告書で、イランの原油とコンデンセート輸出の約90%が北京に流れていると示しています」(311p)
これらはマレーシアなどに中継され、迂回輸出されているが、米国はなぜかお目こぼしをしてきた。なんらかの
ディールがあるのだろう。
飯山女史は次を指摘する。
「イランは1980年代の後半に、北朝鮮経由で中国からHY2シルクワーム巡航ミサイルを受け取ったとされています。2010年には、イランが中国からHQ9対空ミサイルを受け取った徒の報道がありました。イランはロシアの防空システムS300も導入していました。中国、露西亜、北朝鮮のいわゆる『悪の枢軸』は、40年前から連携」
こうした分析を読むと、裏の政治の一端がわかる。
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