東アジア歴史文化研究会のブログ

日本人の素晴らしい伝統と文化を再発見しよう 

中国の地下鉄も空港も海上橋梁もすべてが過剰建設、巨額の赤字 54の都市の地下鉄累積赤字は47兆円、空港経営の赤字は最低でも30兆円(宮崎正弘国際情勢)

東アジア歴史文化研究会

中国から帰ってきた友人知己によれば北京も上海も空港はがらがら。ドル箱だった国際線は運休、欠航が相継ぎ、乗り入れ取りやめの外国キャリアもでた。

空港内の免税店街はシャッター通り、たまに開いている免税店でも客はちらほら。凄まじくも凄惨な光景だという。

日本への観光自粛直後からの劇的な変化だ。といっても日本向けツアーだけが減ったわけではなく全体の流れである。

2019年、中国全土の空港は238だった。25年には275空港に増え、2035年までに400空港に増やすという。つくりすぎは過剰在庫となる。EVや高層マンションの売れ残りに似ている

スリランカのハンバントラにちかいラジャパクサ空港の惨状、週壱便も飛んでこない。パキスタンのグアダール空港は週3便予定が1便しかない。それも乗客が十人もいない。同じ風景が中国各地の飛行場で見られる。

275空港のうち、80に国際線が乗り入れているが、残り195空港は地方、奥地、寒冷地。週1便ところか、寒冷地などでは氷結で半年休港となる僻地も含まれる。キツネとタヌキしかいない奥地へ新幹線を敷設したが、あの猪突猛進と酷似し、需給バランスはおかまいなし。BUILD BABY BUILD(建設 建設 建設!)だったのである。

やがて牧草地にもどるであろう。

現在地方空港の70%以上が赤字、北京と上海を運営する「上海空港集団」も赤字転落で従業員削減、給料カットがなされている。2013年から2023年の統計しかないが、この十年間の工事費総額は30兆円、赤字経営がつづき、まもなく利払いも滞るだろう。

たとえば上海空港集団は浦東、虹橋ほか10空港を運用している。免罪店の多くが賃料を払えずに撤退し、運用会社(民営)の赤字は600億円以上、二代続けてCEOが失脚もしくは辞任している。この上海空港集団は江沢民一族の利権がからむとされる。

北京など全土34の空港を運営する首都空港集団は2025年に200億円の赤字を出した。旅客は劇的に減少しており、このため航空大手三社も2024年度の赤字だけで4兆6000億円に達した

ということは新幹線の累積赤字183兆円についで、空港プロジェクトの赤字累計も、そらく60兆円をこえているのではないか。

▼はい、地下鉄も作りすぎました

地下鉄プロジェクトをみよう。ラッシュアワーでも北京、上海の地下鉄でがらがらの区間がめだつ。


中国の54の都市の地下鉄の累積赤字は47兆円となった。毎年の利払いは数十億円以上になる。深センの地下鉄集団が、資金のまたがしで万科集団(中国第三位の不動産デベロッパー)に横流ししていたため赤字に転落した。

地下鉄は人の移動が見込めない郊外へと延び、乗降客のほとんどいない山の中にも駅を造成した。これも新幹線の新駅とおなじでいまは荒涼たる砂漠となっている。

なぜこうしたかといえば東京、大阪などは私鉄沿線に住宅、マンションを建てて土地上昇、不動産価格上昇により私鉄各社は建設費用のもとが取れたようにビジネスモデルは日本から学んだ。

中国の地下鉄プロジェクトが間違ったのは新興住宅地に住む人がいなかったことだ。地下鉄経営集団の財務もまたブラックホールである。

習近平鳴り物入りの香港、マカオ、珠海の三角形工業地帯を結んだ総延長55キロ(世界最長)の海上橋梁(一部海底トンネル)も悲惨な赤字となった。

建設総額2・6兆円は大阪万博と同じだが、当て込んだ車両トラックは一日5000台の想定が900台しかない。

高速料金が高い(片道4000円=大型トラック、乗用車は3000円)ばかりか、三種類の通行証明(香港、マカオ、中国)、そして荷物検査。フェリーより30分早いというが、実際はフェリーと同じ時間がかかるからメリットがないのである。