東アジア歴史文化研究会のブログ

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北京は燃えているか(その2) 張又侠の取り調べ以後、軍の不気味な沈黙がつづいている(宮崎正弘国際情勢)

東アジア歴史文化研究会

1月24日の国防部発表は「張又侠と劉震立を取り調べ中」だった。以後、軍の不気味な沈黙がつづいている。嵐の前の静けさである。

以下、確定情報、確度の高い情報、うわさの裏取りが出来ない情報。そして捏造と考えられる情報に分けて考えて見よう。

(確定情報)
●『解放軍報』が「責任体制を破壊した」と張を批判した。(このレベルの批判は過去40年なかった)
●五戦区が正式な支持表明も反対表明もだしておらず沈黙している
●82軍などが北京へ移動し、およそ25000人が北京中枢の警戒に当たっている。ただし映像は古いフィルムか他の場所の軍用車両の移動風景で、実際の映像は情報が封鎖されていて確認がとれない。

(確度が高い情報)
●警備局と公安が中央軍事委員会規律監査の張升民と連携して拘束に動いた
●黒幕は蔡奇(政治局常務委員序列四位)と王小洪公安部長
●張升民は軍事委員会ビルの三階に拠点を移し全軍の情報を管理している
●82軍は北京の通州区をおさえた。通州区はいまでは副都心、官公庁が集中している。

(うわさの裏取りが出来ない情報)
●張又侠と劉震立の家族が同時に拘束された
●張派とみられる将校75名が粛正された
●1月18日に京西賓館で銃撃戦があり双方に十数名の死者

(捏造と考えられる情報)
●張が核の機密を漏洩したと『ウォールストリートジャーナル』に報じさせた。張に悪の印象を植え付ける目的がありWSJは裏取りなく流したのは軽率だった。
●習近平が北京をにげだした。一定の場所に寝泊まりしていない。だが、その後も習近平はカーリー加首相、英スターマー首相との面談をこなしている。

明らかな事実経過は軍事委員会の七人のメンバーをうち、習近平と張升民を除いて張又侠、劉震立、苗華、何衛東、李尚福の五人が不在になったこと。軍の高官レベルはあたらしい人事をむしろ失脚につながるとし不安に怯えている。

軍の汚職・体質は軍事予算の38%程度が軍区、部局の独自の判断で使えるシステムの弊害としておきる。装備品の誤魔化し、員数の過大報告、物資の横流し等で私服を肥やすのは軍の常識(ほかの官庁も国有企業もすべて同じ)である。

軍の不気味な沈黙は高官層の疑心暗鬼を生んでおり同僚も信用せずお互いが監視体制となっている。これは過去の百家争鳴のあと三反五反という反動で共産党批判者が根こそぎあぶり出され、粛正されたように、独裁下では起こりうるシナリオ。

それゆえ自己規制がはたらく。軍事演習の遅延、士気の弛緩、そして武器開発のペースが鈍化しており、指揮系統が機能不全に陥った状況になる。