東アジア歴史文化研究会のブログ

日本人の素晴らしい伝統と文化を再発見しよう

まさに、まさに『戦争は発明の母』である。ウクライナとイスラエルと台湾のレジリアンス(復活する生命力)(宮崎正弘国際情勢)

東アジア歴史文化研究会

オレクシー前ウクライナ首相は史上最年少だった。その後、彼は海軍のドローンパイロットになった。オレクシーは、ウクライナがいかに少ない資源で多くのことを成し遂げ、戦争のあり方や戦争の新方法などに関して重要な任務を負った。


通常の軍事領域(空軍、海軍、陸軍など)とは別に、ウクライナはドローン部隊を独自に設立した。ドローン企業は百社以上が犇めき、12のドローン部隊が存在する。各部隊は独自の研究開発と調達を担当している。 冷戦時代からウクライナには軍需工場が多く、セバストポリは巨大な軍港、造船業も華やかだった。


ウクライナとイランの戦争は、戦争の性質、軍産複合体、防衛技術の重要性が変容した。、防衛に割く予算の課題だけではなく、それをいかに効果的に使うか。NATOは発想が硬直した旧来の指導者たちが陸海空の伝統的な防衛に固執する考え方に未だ囚われており、防衛構造全体の見直しの必要性を理解していない。


ウクライナは、ロシアとの戦争で存亡の危機に直面した。限られた防衛予算と資源、そして西側諸国からの資金援助に付帯する制約に縛られ、戦局ははかばかしくなく、突破口はドローンだった。


イスラエルも戦争経験が豊富だから、防衛技術、新型兵器開発で突出する。まさに『戦争は発明の母』である。イスラエルは独立戦争からこの方、戦争に次ぐ戦争を繰り返してきた。生存をかけて敵国と戦い続けると、いつしか武器も独自の改良がなされ、新しい武器も開発、改良される。


最近注目されたのはイスラエルのユニコーン「シフターズ」に多くのファンドから資金があつまり、その総額が1,500万ドルを越えたことだ。これによって、戦場で兵士を危険から守るために設計されたAI自律型の地上ロボットの開発を加速させた。

シフターズの技術は、監視型自律性を基盤としており、ロボットチームは人間の監視下で複雑な環境下でも動作できる。予測不可能な地形やミッション固有の制約条件に対応するAI搭載自律型四足歩行ロボットの投入だった。


「危険な環境に最初に投入されるのは、人間ではなくロボットであるべきだが、資金提供により、それを可能にするシステムの開発を加速させることができる。単に動けるロボットを作ることではありません。それは、ハードウェアとソフトウェアの両面における二重の課題を解決することです。つまり、ロボットチームが過酷な環境で動作できるようにしつつ、人間の監視を簡素化することです。最終的な目標は、これらのシステムを大規模に展開できるようにし、最も複雑な運用環境における人命へのリスクを軽減することです」と同社幹部は述べる。


同社は既に、防衛・安全保障関係の関係者と連携したロボットによる侵入およびナビゲーションの実証実験を完了した。地政学的な不確実性、世界的な防衛費の増加、防衛技術市場の拡大が見込まれる環境で先行することも重要である。


▼台湾ドローンのアキレス腱は何か?


台湾もドローン生産が月産1万機におよび、ポーランド経由でウクライナへ輸出している。自律型の無人機が、現代戦の中核を担う存在となった。


中国による武力侵攻の脅威が高まるなか、台湾は強固かつ先進的なドローン開発に必要な、「危機感」「技術力」「産業基盤」をすでに備えて年間18万機のドローンを生産する目標を掲げている。


しかし中国のロボットは量産において世界一である。


ハイテクにおいて安定装置や光学センサー、アンテナなどUAV向けの重要部品の製造でむしろ中国が優位性を保っている。


台湾がこれらの部品を入手するには、中国以外の同盟国でサプライヤーを見つける必要がある。台湾には高度なバッテリー産業が存在するが、その多くは中国からの重要鉱物に依存している。台湾は、世界の半導体の60%、先端半導体の90%を生産しているが、ドローン専用のチップ製造は行われていないというアキレス腱がある。


「台湾のドローンメーカーはチップを、クアルコムやNVIDIAから調達しています。ところが、それらは本来ドローン向けに設計されたものではありません。通信やセンサー用など、あくまで汎用チップに過ぎないのです」と台湾軍事に詳しい専門家が嘆く。


台湾のドローンメーカーは、米国防総省の「ブルーリスト」(信頼できるドローン供給業者リスト)への登録を果たしていない。同リストに掲載されれば、米国防総省から数百万~数十億ドル(日本円で数億~数千億円)規模の受注を見込める。