「パナマ文書 タックスヘイブン狩りの衝撃が世界と日本を襲う」渡邉哲也著

(amazon書評より)
タックスヘイブンについて網羅されている良書である。それは、投資銀行・格付会社にとっての重要な収益源となっており且つ、流入金は3000兆円、派生金額は膨大なものとなっている。
時の経過と共に、シナリオライターがアメリカらしいという事も解ってきた。中国の習近平およびロシアのプーチンにはボディブローのように効いてくるだろう。特に、習近平の「反腐敗運動」は泥棒が泥棒に縄を掛けるようなものでお笑い種であった。これで、中国共産党の権威失墜は双見えとなってしまった。
イギリスも叩かれた。中国に入れ込めば許さない。金融の中心はシティではなく、ドル基軸のウォール街であるという宣言である。アメリカは、既に四つの州がタックスヘイブンとなっている。そして、戦かいが軍事から金融へ大きく転換した。アメリカは、既にロシア・北朝鮮をその標的とした。
「パナマ文書」の発端は、南ドイツ新聞(発行部数40万、左派リベラル系)への垂れ込みであった。それを、国際調査報道ジャーナリスト連合に持ち込んだ。多分、手に余ったのであろう。日本では、共同通信・朝日新聞が加入している。この流れにも少なからず胡散臭さがある。
「パナマ文書」は、日本の闇資金つまり、暴力団等の反社会的勢力にメスが入る可能性が強い。既に、政府はバーミューダ・ケイマン諸島・英領バージンと租税交換協定を締結し、パナマについても早期の租税情報交換で合意している。そして、「マイナンバー制度」は強力な武器となる。外国人住民票の発行も開始され、本名と通名を記載可能であるが、あくまで通名は併記可能という位置づけに過ぎない。
シールズは、政治団体の届け出をした模様であるが、それまで任意団体で寄付を集めた分は、所得税及び贈与税を支払う必要がある。開示義務もあり広告費用については、受けた方も開示義務がある。
グローバリズムの正体というのは、金の亡者がただ乗りするための綺麗事の言い種であったに違いない。アメリカ大統領選挙の状況は、いみじくもその事を示している。匿名会社と真の所有者を繋ぐピースが明らかになるかが勝負処であるが、厖大なデータであるため検証に時間がかかる。合法か違法かの判定についても時間がかかるだろう。反面、テロとの絡みがあり国際間の規制は急速に進んできている。これは、東京都知事の問題と同じく合法か違法かの問題ではなく、税金逃れという倫理の問題である。
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