米軍撤退後、アフガニスタンに「真空」が生まれ、そのあとのシナリオ インド、パキスタン、露西亜、そして中国は別々の憂慮(宮崎正弘国際情勢解題)

過去20年、米国は2兆ドルを投じてアフガニスタンにおける「テロリスト退治」戦争を戦い、米兵2448名が犠牲となった。
「撤退後、1〜2年でガニ政権は潰え、タリバン政府が復活するだろう」(マーク・ガッジ、ジョージメロン大学教授)。
中国は地域の安定がBRIプロジェクトにも裨益するからとして「平和維持部隊」の派遣計画がある。
アフガニスタンを要衝と地政学的に捉えているが、対アフガン援助といえば、パキスタンへの援助に比べると、150倍ほどの「格差」がある。中国にとっては隣接する国境があり、カブールに直接繋がる「アフガニスタン回廊」で繋がっている。回廊の北側はタジキスタン、その北がキルギスである。
しかしインドなどの軍事専門家は、「ヒマラヤが自然の障害物であるように、アフガン回廊の中国との国境は5000メートルの高山地帯であり、軍事的行動を本格化させるには、たいそうな難儀を伴うだろう」としている。
パミール高原は寒風、吹雪、乾期は砂嵐。
なぜならインドはヒマラヤ国境で、中国軍と対峙を続けており、空気が薄い地区での戦争のやり方、その困難さを熟知している。
インドは同時にパキスタン国境カシミールをめぐっても、数十年にわたる国境紛争は、解決の目処さえ立っていない。
ロシアは嘗てアフガニスタンに介入し、最後に逃げ出した地域ではあるが、中国の影響力増大は不愉快な出来事であり、またタジキスタンに中国軍が駐留し、2017年には軍事訓練を展開したことにも強い不快感を示したものだった。
ともかく9月11日までに米軍はアフガニスタンから撤退する。
「その後」。どうなるのか、誰にも分からない。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。