東アジア歴史文化研究会のブログ

日本人の素晴らしい伝統と文化を再発見しよう 

米国保守政治行動委員会(CPAC)年次総会はトランプ熱狂 ポンペオ、クルーズ、ヘイリーに混じってゼレンスキー批判のグリーン議員も(宮崎正弘国際情勢解題)

東アジア歴史文化研究会

3月4日、メリーランド州はゲイロード・ナショナル・リゾート。共和党の保守行動会議年次総会が開催され、メインスピーカーはもちろんドナルド・トランプ前大統領だ。

トランプは一時間四十分の長い演説で、「私は数十年で戦争を経験しなかった唯一の大統領だった。繁栄していれば、死んだ人もいなかったでしょうし、二度と再建できない破壊された都市もなかったでしょう」と発言し、続けた。

「(再選されるとして)、大統領執務室に到着する前に、ロシアとウクライナの間の悲惨な戦争を終結させます。問題を解決し、迅速に解決します。1日もかかりません」と豪語した。

ついでにNATO批判も。

「NATOは私たちと一緒にドルを払っていますか? 私たちは 1400億ドルを投入しましたが、彼らはそのほんの一部にすぎません。わが国の歴史の中で最も危険な時期に直面しており、ジョー・バイデンが私たちを忘却へと導いている。何かが早く起こらない限り、世界はすぐに第三次世界大戦に突入するだろう」と主張した。またトランプは「教育省(文科省)の廃止」を唱えた。

大会は嘗てトランプに挑戦したこともあるテッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出)やマイク・ポンペオ前国務長官も登壇し大会を盛り上げた。

会場にはレーガンの写真パネルがあちこちに飾られていた。

とくにポンペオは自伝『1インチも妥協しない』を出版したばかりで、「現在議会で審議中の6兆ドルの赤字国債上乗せは米国経済を自滅に導く」として反対の姿勢を強調した。

さてこのCPACでは注目人物が登壇するのが恒例である。

まずはニッキー・ヘイリー元国連大使、しかもトランプにつづいて二番目に2024年の大統領立候補を決めた女傑。インドの新聞を読むと、扱い方がことなり、ヘイリー大統領が予備選前にトップを走っているような印象だ(ヘイリーはインドから米国への移民三世。元サウスカロライナ州知事)。

ヘイリーは赤いドレスで登壇し、「米国は最も強大で統制の取れた『敵』に直面している。スパイ気球を飛ばし、米国の農地など、じつに38万エーカ−の土地を買収した中国共産党は敵である」と中国を名指しで批判した。

「ところが、米民主党はいまやバニー・サンダースやオカシオ・コルテスが典型なように社会主義政党ではないか。このまま民主党政権がつづくと累積31兆ドルの赤字が次の10年であと10兆ドル増える」と述べた。

会場はヘイリーの演説の最中にも「トランプ!」を絶叫し、あたかも立候補をやめろというような雰囲気だった。

▲CPACは中国が敵、ウクライナ支援に疑問の声を高まる

もうひとりの注目は、「ウクライナ援助を止めろ」と訴えるマジョリー・グリーン議員だった。

「支援を呉れないと戦禍は欧州全域に拡大し、あなたの息子や娘も戦争にかり出されることになる、とゼレンスキー大統領は言ったが、(冗談じゃないわ)私たちの息子や娘のうえにのせた手をはなして」と嫌みたっぷりでバイデン政権の過剰なウクライナ支援に疑問符をなげた。

彼女は米国のウクライナ援助520億ドルの行方を監査せよと訴えている。

共和党保守派はまだウクライナ支援組が多いのだが、このマジョリー・グリーン下院議員の演説にブーイングはなかった。大歓声が起きた。

共和党保守派の決起集会だが、フロリダ州知事のデサンティスは欠席した。 直近の世論調査で、サンティスはトランプ支持45%に対して27%で追いかけるが、3月3日にフロリダ州で自叙伝出版記念会を兼ねた集会を独自に開催し、5日にはカリフォルニア州のレーガン記念館に現れて演説した。