東アジア歴史文化研究会のブログ

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『日米戦争を起こしたのは誰か』ルーズベルトの罪状、フーバー大統領回顧録を論ず

東アジア歴史文化研究会

FDRは狂人と結論づけたのがフーバー大統領だった
米国の歴史学者は真っ青になる本物の歴史を書いた回顧録の解説本

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稲村公望、藤井厳喜、茂木弘道・鼎談 
序文・加瀬英明『日米戦争を起こしたのは誰か』(勉誠出版)
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日米戦争を起こしたのは「かの狂人の欲望だった」とフーバー元大統領が言った。

『狂人』? それはいうまでもないが、日本に戦争を仕掛けたフランクリン・ルーズベルトだった。 

2011年になってようやくフーバー大統領の大著が刊行された。原題は『THE FREEDOM BETRAYED』
(歴史家のジョージ・ナシュ編集となっており、フーバー研究所からでている。ご興味の向きはキンドル版でも、アマゾンからも原書が購入できる)
http://www.amazon.co.jp/Freedom-Betrayed-Aftermath-Institution-Publication/dp/0817912347

残念だが翻訳がまだ出ない。

しかし、しびれを切らして、すでに1000ページをこえる原著を精密に読んだ3人が、このフーバーの視点を読み解きながら、FDRが引き起こした所謂「太平洋戦争」の動機に迫る。

稲村公望、藤井厳喜、茂木弘道の3人は英語遣いであり、序文を書いている加瀬英明とともに最強のチームによる解説が、この『日米戦争を起こしたのは誰か』(勉誠出版)に結実した。

副題は「ルーズベルトの罪状、フーバー大統領回顧録を論ず」とあって、序文を外交評論家の加瀬英明氏が書いている。

じつは何年か前、著者のひとりである稲村氏と立ち話のおりに、こういう本が出ていると聞いて、興味をもったところ、氏は12年2月の『月刊日本』に、そのさわりを書かれた。

それで翻訳がでるのを楽しみにしていたが、何か妨害する勢力でもあるのだろうか、翻訳本はまだ出ない状況である。

いやそもそも本書の原文とて戦争が終わって65年後にやっとのこと米国で日の目を見たのだ。米国の歴史学者は真っ青になる内容だからである。

さきに小誌でもハミルトン・フィッシュのFDR批判本(『ルーズベル トの開戦責任』、草思社、渡邊惣樹訳)を詳細に紹介したことがあるが、ハミルトンは戦前、公表をためらった。

なぜならベトナムでアメリカ人の若者が血を流して、『自由』とかいう幻像のために闘っていた環境下で、そういう本は出すわけにはいかなかったからだ。

フーバーは皮肉にも大恐慌の時期を重なった任期のため、歴史学者が軽視しているが、生前に30冊の著作を残したインテリでもあり、歴史学にも通暁していた。かれは貧困の環境に育ち、鉱山技師として艱難辛苦のはてに、カリフォルニアの鉱山ビジネスで大成功をおさめた。

それゆえフーバーはワシントンの政界主流には知り合いが少なかった。FDRは自身がコミュニストであり、ソ連を助け、中国には毛沢東に政権を譲り渡し、ヨーロッパの半分をソ連に呉れてやった大馬鹿者だが、フーバーはまさしく「狂人」と断定していたのだ。

フーバー大統領はまた鋭利な観察眼の持ち主でもあり、中国人をこう批判している。

「無能、不正直で、全員が詐欺師だ」

ニクソンは中国との外交関係を再開し、のちのカーター政権は国交を回復するまでにいたるが、ニクソン自身、最晩年の中国の躍進と軍国主義化を目撃し「われわれはひょっとしてフランケンシュタインを造ってしまったかも知れない」と自責にかられたともいう。鼎談のなかで政治学者の藤井厳喜氏が指摘している。
 
それにしても、真実が半世紀以上を閲したいまごろになった次々とでてくることにも問題があるが、マッカーサーは議会証言で『日本は自衛のために戦争に踏み切らざるを得なかったのだ』と言った。そして、生前のフーバーとも会見した折に「あの狂人の欲望が日本に戦争をしかけた」という歴史の見方に賛意を示した。
 
原書ではFDRが犯した侵した19のミスが縷々述べられており、近衛内閣の和平案を受け入れていれば日米戦争はなかったし、広島・長崎への原爆投下は間違いであったこと、ヤルタ密約も根本的なアメリカ外交の失敗であることなどが指摘されている。