東アジア歴史文化研究会のブログ

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福井義高『教科書に書けないグローバリストに抗したヒトラーの真実』(ビジネス社) スターリンとヒトラーの評価を逆さまにした 戦争を欲したのはルーズベルトとチャーチルだった

東アジア歴史文化研究会

歴史修正主義の決定版といえそうである。

世界史の評価を根底からひっくり返す衝撃の分析で、グローバリズムの虚妄を近代史の固定観念から突き放して書いている。

日本はGHQの命令によって歴史教科書に墨を塗られた。過去の栄光はすべて暗黒と教えられた。戦前の歴史は真っ暗闇、しかし戦後アメリカの民主主義によって日本は生まれ変わったと、存在しなかった歴史観を植え付けられた。

いまも、この洗脳の残滓が残り、いや以前より深くなり歴史を誤解し読み違えた人が多数派である。

加えてありもしなかった「南京大虐殺」とか、「パターン、死の行進」とか、要するに原爆投下の大虐殺を糊塗するために、このような出鱈目な歴史改竄を強要した。

この自虐史観はドイツでも同じことが起こり、ゲルマン・アイデンティティは行方不明。ソ連崩壊後のロシアでも、反戦運動が横溢し、プーチン批判が堂々と語られるのも、たぶんに自虐史観の影響である。

その自虐史観がブーメランとなった。英米、とりわけ米国に跳梁跋扈するのが「白人原罪論」である。

グローバリズムのコインの裏側は共産主義である。そのうえ米国は敵と味方を間違える天才である。

こうした現代の趨勢の変化を頭に入れながら本書は過去を振り返っていく。

「マルクス主義者のファシズム論に直接間接の影響を受け、ヒトラーを保守反動と捉える論者は多い。しかし、ヒトラーは階層的思考が濃厚な伝統保守勢力を敵視する反帝政の共和主義者であり、平等の成員からなるドイツ民族共同体の確立を目指していた(中略)。ヒトラーはナショナリズムと社会主義の融合を目指していたのである」(267〜270p)。

もうひとり「20世紀最大の悪役」はスターリンだ。ところが二人は「本物の革命家」だったとする福井教授は続けてこう言う。

「二人の理想とは何だったのか。じつは、教科書的理解は二人の革命家の目的を逆さまにしてしまった」

用語の誤用も顕著である。

「ナチズム」とは国民社会主義の蔑称であってヒトラーは用いなかった。日本で共産主義者を『アカ』と論じないのと同じである。

目から鱗、歴史修正主義の活躍が本格化した。

おりからロシア外務省のザハロワ情報局長は、ロシアを「欧州方面における最も重大かつ直接の脅威」と位置付けた日本の2023年版防衛白書を「偽善的だ」と批判した(23年8月5日)。

ザハロワは「『軍国主義日本』が第2次大戦時、ナチス・ドイツの同盟国だったという『不都合な歴史的真実』を日本は隠匿している」と主張したそうな。