東アジア歴史文化研究会のブログ

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【断末魔の中韓経済】②「デフレ」という崖へ転がり落ちる韓国 対中輸出に依存、致命的な「構造問題」

東アジア歴史文化研究会

2015.10.28

2014年 主要国の輸出依存度・輸入依存度
★(2)

韓国のインフレ率(消費者物価ベース)が、何と50年ぶりの低水準にまで落ち込んでいる。2015年9月における消費者物価指数の上昇率は0・6%に終わり、10カ月連続で1・0%を下回った。韓国銀行は、15年を通したインフレ率の見通しについて、1%から0・7%に引き下げた。

ちなみに、韓国銀行が定めたインフレ目標は、2・5-3・5%である。また、韓国統計庁が統計を始めた以降の韓国のインフレ率の最低値は、アジア通貨危機後の1999年の0・8%だった。何と、現在の韓国のインフレ率は、あのアジア通貨危機の時期以上に低迷してしまっているのである。

まさに、デフレという崖に向けて転がり落ちていっている韓国だが、さらに「中国の景気後退」が襲い掛かってきた。内需が低迷し、インフレ率が上がらない状況で、外需までもが失速する、文字通り、内憂外患の状況に陥りつつあるのだ。

そもそも、韓国は輸出依存度が大きすぎる。輸出依存度とは「財の輸出÷名目GDP(国内総生産)」で計算される。

2014年の韓国の輸出依存度は、42・91%。そして、韓国の輸出の25%が中国向けなのだ。すなわち、韓国経済はGDPの10%を「対中輸出」に依存していることになる。韓国の対中輸出額は、対日・対米輸出を合計した金額よりも多い。

中国の輸入縮小(=それも『異常』な輸入縮小)を受け、インドネシアやマレーシア、アフリカ諸国など「資源輸出国」の経済が悪化している。興味深いことに、韓国の場合は、資源国ではなく「製品輸出国」として中国に依存してしまった。ご存じの通り、中国もまた、製品輸出国である。

現在、中国が急速に韓国企業にキャッチアップしてきており、中央日報によると、すでに、スマートフォン、自動車、石油化学、造船、鉄鋼、精油の6分野で、中国企業に追い抜かれてしまったとのことである。スマートフォンや自動車、造船は、ご存じの通り韓国輸出産業の中核中の中核だ。

中国の景気失速は長引くことが確実視されている。が、将来的に中国経済が持ち直し、資源国の資源輸出が再び拡大を始めたとしても、韓国の対中輸出は低迷を続けることになるだろう。そもそも、韓国企業は中国企業の「競合」であり、補完関係にあるわけではない。

中国企業からキャッチアップされる立場にありながら、中国市場への依存を深めてしまった。これこそが、韓国にとっては、もはや取り返しがつかない、致命的な「構造問題」なのである。

■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は「経世論研究所」所長。著書に『中国との貿易をやめても、まったく日本は困らない! 中国経済の真実』(ワック)、『超・技術革命で世界最強となる日本』(徳間書店)、『亡国の農協改革』(飛鳥新社)など多数。