中国のアキレス腱が株式市場の仕手戦でわかった レアアースを武器とする中国は、日本の●禁輸を懼れている(宮崎正弘国際情勢)
中国の株式市場に噂が流れた。
「日本が半導体製造に重要な材料であるフォトレジストの中国への輸出を停止。キヤノン、ニコン、三菱ケミカルが中国へのフォトレジストの出荷を停止した」とする未確認情報だった。
仕手集団が意図的に流した可能性がある。
噂を集約すると、「日本企業3社は原材料の供給を逼迫させ、設備の整備を遅らせたため、サプライチェーン全体に波及する遅延が発生した。正式な禁止措置ではなく、承認の延期、納期の長期化、技術サポートの削減といった一連の動きが、操業の安定性を全体的に損なっていた」などとした。
キヤノンとニコンはフォトレジストではなくリソグラフィー装置とその部品を、三菱ケミカルはフォトレジストメーカー向けの原料であるリソマックスを製造している。
市場の反応の実態は中国フォトレジストサプライヤーや「フォトレジスト・コンセプト」を掲げる企業の株価が大幅に上昇したことだ。
安徽国鋒新材料有限公司は46.5%上昇し、江蘇省那達光電材料有限公司は11.1%上昇した。北京科華の親会社である紅街新材料集団有限公司は、同時期に14.1%上昇した。
日本は世界のフォトレジスト市場の70%以上を占めており、極端紫外線(EUV)リソグラフィー用フォトレジストでは95%のシェアを誇る。
米国や韓国の半導体大手も日本製フォトレジストに依存している。
2021年に信越化学工業が生産制約を理由に中国へのフォトレジストの納入を停止したため、中芯国際集成電路製造(SMIC)の生産効率は20%低下したことがある。中国は2026年までにフォトレジストの必要量の40%を自給自足することを目指している。
2010年、中国は日本へのレアアース輸出を停止した。当時、日本は年間約2万8000トンを輸入しており、その約90%は中国からの輸入だった。
日本企業は「チャイナ+ワン」戦略に移行し、中国以外にも生産拠点を建設して事業多角化を進めた。たとえば信越化学はベトナムに年間約1,000トンの廃棄電子機器を回収できるリサイクル工場を開設した。
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