ガスも電気もこない。水道は給水車依存のタワマン生活者の涙をみたか BYD、じつは赤字転落。在庫の山。EVブームは「時代の徒花」だった(宮崎正弘国際情勢)
EUは「2030年までにガソリン・エンジン、ディーゼル車をやめ、2035年には完全にEV(電気自動車)に切り替える」と豪語していた方針を転換した。
アメリカもEVへの補助金を全廃した。テスラは大打撃を受けたが、中国はもっと凄まじく、EVメーカーの200社が倒産した。
2008年、リーマンショックの年だった。全米一の投資家ウォーレン・バフェットは、当時まったく無名のBYD株式を2・3億ドル分購入した。突然、世界の投資家が注目した。
「経営者の熱意、将来の市場」を見越しての大胆な投資だった。17年後、バフェットはBYDの全株を売却した。株価は40倍に化けていたが、しずかに、他のファンドが気づかない裡に、しかし着実に売り抜けた。中国の批評家は「老衰からくる判断ミス。BYDはまだまた株価上昇する」と非難する声が多かった。
バフェットは静かに言った。
「株式投資とは未来への投資、信頼への投資である。BYD株を売却したのは、人間の涙を見たからだ。ガスも電気もこない、水道は給水車依存のタワマン生活者がローンに追われている涙をみた。中国経済の大躍進という数字の裏側に多くの中国庶民の嗚咽を聞いたからだ」
バッフェットがその後、日本の総合総社株を大量購入していたことも明らかになった。「過去30年、日本経済はたしかにGDP成長がなく停滞していたが、これは『千年の蓄積』によるもの。日本では百年つづく老舗企業は2万2千社ある。中国で百年つづく企業は十社しかない。基調にあるのは“信頼”であり、本業に専念し、ほかにいかに儲かる仕事があっても飛びついたりしないからだ」と理由を述べた。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。