CHINA GONE(その1) 香港から裸官の家族ら200名が連れ去られていた(宮崎正弘国際情勢)
異常事態の発生は8月3日とされる。黒塗りの大型車およそ300台が香港へ静かに入り、ナニゴトカと大騒ぎになったが、香港政庁から一切の発表がなく、事件は闇の中だった。いったい何が起きていたのか?
情報が海外に漏れ始めた。
中国の捜査当局は香港在住の特権階級の家族ら1200名の「秘密リスト」を持っていた。対象は家族が香港に住んで財産の隠匿、とくに香港金融商品のベストセラーといわれる「保険」を購入した家族、暗合通貨や金塊で財産を隠匿している裸官の家族がリストアップされており、事前に情報を掴んだおよそ千名はさっと香港から逃げた。
拘束されたのは200名と言われ、特権階級にパニックが襲った。
「香港は安全」といいう神話が崩れ、事前に予知していた特権階級は不動産をたたき売り、多くがシンガポールへ移転していた。拘束された200名は、処分が遅れて、「逃げ遅れた人たち」だったとも言える。
香港利権とは江沢民派閥の金城湯池だった。
習近平の「蠅も虎も」という反腐敗キャンッペーンで江沢民派とおいつめ、いつしか習近平派が香港利権を取り仕切った。江沢民の孫などは早々とシンガポールへ活動拠点を移動させていた。
2019年の香港騒動とは「逃亡犯条例」が香港にも適用され、銅鑼湾書店幹部らが香港ばかりかタイのリゾートからも拉致されたように、あるいは“江沢民の金庫番”といわれた肖建華が高級ホテルから拉致され数年後に懲役18年との判決がおりたように香港の自治権を踏みにじる越権行為だ。
香港ドルの発券銀行大手「HSBC」もいつしか中国資本に化けていた。
前後して十数名の香港金融幹部が取り調べを受けて、そのなかには王岐山の義理の息子も含まれていたという。
香港で隠匿されている特権階級の資産は1・2兆ドル(190兆円前後になる)と言われ、しかも多くが習近平人脈に繋がるのである。
中国はこうしたオフショアの金融商品にも中国国内で20%の課税を決めており、財政枯渇状態を象徴する。
また海外渡航を厳格に取り締まるようになって新規パスポート発行を中断している。
先日の報道では上海発シアトル行きの乗客半分が出国差し止めとなった。
▼ロシア各地の工事現場で北朝鮮からの出稼ぎ労働者を多数目撃したことがあるが
8月25日のことだった。
ロシア極東のアムールガス化学コンプレックス(AGCC)で火災が発生し、数十人の作業員が死傷した。
ロシア領アムール州スヴォボドヌイ近郊に位置するAGCCは、ロシアの石油化学大手シブールと中国の国有石油・ガス会社シノペックによる100億ドル規模の合弁事業である。そしてAGCCは中国人労働者6人とロシア人1人の遺体を回収、なお中国人9人が行方不明だと発表した。
ここにはロシアの宇宙基地があり、また南へ約160キロいくとブラゴヴェシチェンスク市で、対岸が中国の黒河である。
この報道で、わたしたちが知ること。中国人がロシアへ出稼ぎに行っている現実である。すでにベトナムへ数万の中国人が「出稼ぎ」で行っていることは知られるが、ロシア各地でも中国人が重労働に従事し、そのうえ賃金不払いに遭遇してストライキという実力行使のニュースもときおり耳にする。
露西亜各地の工事現場で北朝鮮からの出稼ぎ労働者を多数目撃したことがあるが、中国人が最近おびただしくロシアへ仕事に行っているとは!
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