東アジア歴史文化研究会のブログ

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習近平は本気なのか、発狂したのか? 失敗した西部開発の第二弾に四兆元をつぎ込む(宮崎正弘国際情勢解題)

東アジア歴史文化研究会

中国の沿岸部は輸出港も近く、華僑の投資も多額なうえ、大学生も多い。 こうして条件が揃えば、工業化が進み、北京・天津工業区、上海メガロポリス、そして広州デルタ地帯の三つの産業区は中国経済の発展に貢献した。
 
取り残された中国西部とは、甘粛、寧夏回族自治区、陝西省、雲南省、貴州省、重慶、四川省、青海省チベット、ウィグル各自治区、内蒙古の西側などで、いまだに進出企業が少なく、農業改革もすすまず、貧困のなか、都市部へ出稼ぎに出るので人口が減ったところも多い。
 
こうしたアンバランスを是正しようとして中国共産党が力こぶをいれてきたのが第一次西部開発だった。だが、職場は稀少で、債務膨張だけはしっかりと続き、農業パークも出来たが、生産の劇的改善もなく、2002年に平均所得が13000元あったと言われたのに、2019年には2000元以下となった農家が多い。
 
掛け声だけは高かった。残ったものと言えば、高速道路と新幹線網、国際電車路線はモンゴル、カザフスタンと繋がった。トルクメニスタン、パキスタン、ミャンマーとは原油とガスのパイプラインが繋がった。 まさにBRI(一帯一路)の目玉は其れだった。
 
気象条件を勘案せずに農業パーク(667ヘクタール)を穀倉地帯とする夢は砂漠に消えかけ、緑化運動は進まないばかりか、毎年富山県ほどの土地が砂漠、荒れ地と化けた。西部十一州の債務平均は歳入の1・5倍となった。
 
2019年、党中央は第二次西部開発プロジェクトを策定し、合計で四兆元を注ぎ込むと発表した。 この四兆円というのは、2008年のリーマンショック直後に発動した景気浮揚策としての財政支出額に匹敵する。これを単年度ではなく、以後十年ほど間におこなうプロジェクト予算とするらしいが、「成功は望めそうにない」と多くの専門家はみている。