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ファーウェイCFO孟晩舟釈放、カナダ人との人質交換で凱旋帰国 深セン空港では「歓迎行事」。中国は「外交勝利」を喧伝(宮崎正弘国際情勢解題)

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2018年12月1日だった。南米へ向かう途次、バンクーバーで身柄を拘束された孟晩舟(ファーウェイEFO)は、以後、イランへの不正送金の廉で裁判が行われ、監視下に置かれた。

バークーバーの豪邸には連日、テレビカメラが殺到する騒ぎとなった。強力な弁護団も組織された。

孟晩舟の足にはGPSがつけられ、外出時にも物々しいガードマン。中国は在中カナダ人ふたりをスパイ容疑とかのでっちあげで身柄を拘束し、カナダ政府に露骨に圧力をかけた。

長い法廷闘争だったが、この間に米国はバイデン政権が成立し、7月頃から急速に中国と地下での交渉が続いていた。親中派バイデンは、トランプとは異なり、この問題では最初から軟化姿勢をみせた。

2021年9月25日、釈放と決まり、孟晩舟はただちに身支度。バングーバー中国領事館員、大使館員らに見守られてバンクーバーから中国政府差し回しの特別機に搭乗した。出発時、黒地に白の水玉模様のワンピースだったが、深セン空港到着時には赤いワンピース。畿内で着替えて出迎えた歓迎陣に共産党の偉大さをアッピールした。恰も凱旋将軍のように振る舞った。

国際政治的に言えば、中国は人権、民主を国是とするカナダのアキレス腱を衝いて、脅威をあたえる心理的外交戦を展開し、背後にいるアメリカとは駆け引きにでた。

釈放決定後、中国は「アメリカの一極支配(奉行的単辺主義)は終わった。もともと法的根拠のない『事件』であり、カナダは兇悪な国家の太鼓持ちだった。しかしカナダはアメリカの51番目の州ではなかった」とした。

中国は続けて「ファーウェイの狙い撃ちも、人権を口実に中国のハイテク企業を弱めるファイブアイズ(五眼連盟)の絆が後にあったのだ」とし、不正送金などの行為をすり替える反論を展開した。

米国では、この一方的措置に「バイデン政権は中国に翻弄された外交で敗北した。経過説明を求める」とマルコ・ルビオ上院議員らが抗議の声を挙げた。

なお中国語新聞などは一面トップニュースだが、米国メディアは殆ど黙殺している。