中国の「華友鉱業」がジンバブエのリチューム利権を抑えた EVならびに半導体に死活の原料を中国が寡占へ(宮崎正弘国際情勢解題)

中国の「華友鉱業」がジンバブエのリチューム鉱山利権を抑え、生産、精製工場を建設中だ。買収したのはマスビンゴ県のビキタ鉱山とされ、膨大なリチューム埋蔵量は推計で世界5位、銅を主体の鉱脈全体で1100万との埋蔵と言われている。
精製工場は年内に完成、稼働は2023年初頭を予定している。西側の脱炭素なんて、何処吹く風である。これによってEVならびに半導体に死活の原料を中国が寡占することになる。
すでに中国は世界最大のリチュームを含むアフガニスタンのアイナク銅山開発を30年契約でカルザイ政権のときに締結している。いったん開発のためのインフラ整備、発電所建設に踏み切ったが、内戦の激化で中国人エンジニア8人が殺害されるなどテロが絶えず、工事は中断していた。
タリバンが政権を掌握後、様子見を続けているものの、中国のタリバンへの接近は、西側が誰も手を出さないので独占状態にあり、労働者の宿舎などは建設済みである。
さてジンバブエという治安の悪い国。旧南ローデシアである。
もともと、華友(浙江華友鈷業股?有限公司)はジンバブエにおけるリチューム鉱山買収を進めてきた。
EV電池生産の工場建設をジンバブエ政府と交渉してきた。首都ハラレ郊外のアルカディア社を4億2200万ドルで買収し、開発に3億ドルの投資を表明していた。
条件には鉱石を処理、選鉱施設を建設することで、EV電池原料を製造する工場ではないとしていたのも、アフリカ諸国は、未精製鉱物の輸出を抑制しているからだ。
「借金の罠」に墜ちたジンバブエはムガベ独裁政権が終わっても、中国とのしがらみは切れていなかった。
現在のムナンガグワ大統領は、2017年に事実上のクーデタで、ムガベ夫妻を辞任に追い込み、政権を掌握した。しかし世界最速、最大のハイパーインフレは一向に収まらず、人口1500万の国民は貧困にあえぎ、政府への信頼は薄い。
自国通貨をまったく信用しないジンバブエ国民は、すぐに米ドル、南アランド、ユーロと交換するが、人民元も同国の法定通貨として認められている。
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