イーロン・マスクが突如、北京へプライベートジェットで乗り付けた パート2(宮崎正弘国際情勢解題)
まるで大統領訪中のような騒ぎです。外相面会のあと、マスクは金壮龍工業相、王文濤・商務相、貿易振興会トップらと会談をこなし、ボディガードも米国から随行が数名秘書団に特製テレサ車で、夕食はCATL会長等と懇談。CATL(寧徳時代新能源科技)創業者は曾毓群で中国ビリオネアのトップ。場所は王府井の全衆徳本店。クリントンも訪中時に入った北京ダックで有名なレストランです。特製ダックからジャージャー麺まで16品を用意されていた。
中国のマスク訪問歓待はむろん政治演出です。 馬雲を杭州に一時帰らせて学校訪問の映像を配信したように中国のイメージアップと外国企業の撤退防止が目的。テスラが腰を落ち着けて工場を継続拡大してくれることが共産党の政治宣伝に役立つという判断からでしよう。中国のメディアのお祭り騒ぎは、米国メディアと対照的で、報道がほとんどない。日本経済新聞にしてもマスク訪中は11面の片隅に三段。読み飛ばした読者も多いでしょう。
実際の米中間はハイテク分野に限定されて中国企業651社が規制の対象となり、サプライチェーンは機能しなくなりつつあり、スパイ気球でブリンケン国務長官の訪中は延期、米中国防相会談は中国側が拒否という状況ですから、マスクが訪中したらまっさきに外相がでてきたところに中国の露骨な政治的意図が含まれていると考えます。中国では大臣クラスは党幹部であっても序列は低い。外相の秦剛は国務委員を兼ねていますから、マスクがあった中では一番の大物です。JPモルガン会長や日立製作所トップが訪中しても、これほどの騒ぎにはなりませんでした。
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