「『借金の罠』は西側のレトリック」と中国がフンセンに説明した 習近平「中国とカンボジアの関係は『六角形ダイアモンド』」(宮崎正弘国際情勢解題)

2月10日、「中国の代理人=フンセン(カンボジア首相)はボスに会うために北京へ出向いた。
首脳会談ででてきた言葉は「『借金の罠』とは西側のレトリックであり、彼らがやってきたことのレプリカだ。中国とカンボジアの関係は『六角形のダイアモンド』だ」とかよそよそしい修辞を並べた。
「中国とカンボジアの一帯一路プロジェクトを、さらに開放的で透明性を高め、高質で、バランスが取れた、持続可能なものとする」ことが首脳会談で謳われた。
中国はフンセン首相に「西側のメディアのいう『債務の罠』なるものはでっち上げであり、中国の信用を失墜させるために仕掛けられたのだ」と説明した(『環球時報』、2月11日)。
続けて「債務の罠理論は、西側の基準と価値判断に基づいて負債を政治化、イデオロギー化している。西側中心の理論の複製である」という論理展開を披露した。
中国の代理人にまで、このような苦し紛れの説明をしなかればならないのは世界的規模で中国の批判がうずまき、対応に苦慮しはじめた照明であろうか。
中国は「融資のほとんどは米ドル建て」であって、もし債務危機が起こるとすれば、ドルの利上げが原因である」とし、そのうえで、「カンボジアの現在の累積対外債務は 95 億7900万ドルで、GDP の約 35%。これは国際通貨基金が設定した債務圧力の上限 (40%) を下回っている。つまりカンボジアは対外債務を管理している」という論理だ。
殆どが嘘である。
中国からの労働者、セメント、クレーンなどは人民元建てであり、輸出時の契約がドル換算にすり替わる。最初からトリックである。
つまり中国はドル建てにすり替えて中国輸出入銀行などが融資したことにし、その対外債権をドルベースで増殖させていることになる。
またドルの利率より、中国が貸し付ける金利のほうが高いという不都合な真実を隠蔽している。
すでにカンボジアは中国の経済植民地であり、林立するマンションは殆どが中国資本。学校も中国語だけのところがあり、シアヌークビルには50軒の中国系カジノホテル。不法移民を含めて30万人(大半が重慶閥)。
近くのレルム海軍基地は中国軍の基地化する可能性が高いと米国はたびたびフンセンに警告を発してきた。
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