ロシアから北極海ルートのLNGガスを中国が初輸入 不況でもガス需要が伸び、LNGガス輸入で日本を抜いた(宮崎正弘国際情勢解題)
ロシアの資源大手「ガスプロム」は、地球温暖化の影響からか、氷床の後退により北極海航路の利用が能となった。初めて北極海航路を通じて中国へLNG(液化天然ガス)を輸送した。
この北極航路を利用すると、スエズ運河を利用するより、1週間以上短縮される。 ロシアのガス輸出は欧州向けがウクライナ侵攻によって沙汰止みとなったうえ、ノルドストリームが爆破され、最大顧客ドイツへのドル箱を失った。例外はサウスルートのトルコ中継ビジネスである。
ガスプロムは、8月14日にサンクトペテルブルク西郊外ポルトバヤにあるLNGターミナルを出港したLNG船「ヴェリーキー・ノヴゴロド」が中国河北省唐山港で貨物の荷揚げを終了したと発表した。
ガスプロムの純利益は23年上半期に30億ドル減少し苦戦に陥っていた。
中国のガス輸入は主にパイプラインで、最大はトルクメニスタンからウズベク、カザフを経由して新彊ウィグル自治区へ運ばれ、上海や武漢などへ分岐されている。LNGによる船舶輸送はカタールが主な契約先で、LNG輸入量は、2021年に日本を抜いた。国内でもガス田があって、中国全体のガス消費の44%を輸入に依存する。
またミャンマー・ルートは東海岸沖合のガス田からチャオピューを基点に雲南省昆明へ輸送されている。中国は広大な土地を取得し工業団地を建てると鼻息が荒かったが、現場を訪れると、プロジェクト推進オフィスがあるだけだった。ベンガル湾に面するラカイン州チャオピューに中国は1700キロの高速道路と鉄道で結ぶと豪語していた。
シルクロードも目玉プロジェクトはパキスタンのグアダールからカシュガルへのパイプラインだが、工事は完成したという情報があっても、通関実績に数字が載っておらず、実際の輸送は行われていない模様だ。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。