国家安全保障上、アンソロピックの新モデルは由々しき事態を招く 米国企業がブラックリストに載った初めてのケース(宮崎正弘国際情勢)
4月17日、ホワイトハウスに緊急要件でアントロピック社のCEO、ダリオ・アモデイが呼ばれ、スージー・ワイルズ首席補佐官、ベセント財務長官と会合を持った。
ベセント財務長官は同月7日に金融関係、FRB議長らを呼んで、アントロピック社の最新モデル「ミトス」がもたらす甚大なサイバーリスクについて警告を発していた。
アンソロピックは国防方針に協力しないとしてトランプ政権の怒りを買いペンタゴンとの契約が打ち切られることとなり、同社はカリフォルニア裁判所に提訴していた。国民監視と自律兵器への転用をアンソロピックは契約外として、ヘグセス国防長官と対立してきた。
ミトスは、あらゆるコンピュータOSの脆弱性を発見し、そのニッチにつけいったハッキングが出来るシロモノで「AIハッカーの王様」と言われる。一部のハッキングやサイバーセキュリティのタスクにおいて人間を凌駕する性能を発揮することが分かったため規制当局、議員、金融機関の間で、その危険性の議論を巻き起こした。
国家安全保障上、アンソロピックの新モデルは由々しき事態を招くとして、米国企業では初めてとなるブラックリストに載せられていた。
ホワイトハウスでの会合は、アントロピック社が政府機関にシステムへの事前アクセスを提供するための協議を進めている中で行われ、その後のホワイトハウスの発表では「会談は生産的、建設的に終わった」という。対抗策として打ち出された「プロジェクト・グラスウィング」は有力AI企業数十社とミトスを共有する計画で、これらの企業はモデルへのアクセス権を得て、セキュリティ上の欠陥を発見・修正するために活用できる。
しかし半年以内に中国は同レベルの「中国版ミトス」を創成するだろう。
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