恒大集団の上場廃止は予測されていたことだが、その関連企業、下請け、孫請け、債権者、契約者らを襲っているのは惨劇である。UBSとCITICは恒大の債権者でもあり、担保を押さえた物件の売却を急いできたが、さっぱり売れないそうな。
中国で判明しただけでも、四人の不動産関連企業のトップが自殺した。いずれもビルから飛び降り自殺したと言われるが、「飛び降り自殺」とは中国では他殺を意味する場合が多い。
4月に金店子紡織有限公司の創業者ビ・グアンジュン(畢光軍=音訳。以下同じ)がビルの28階から飛び降りた。新エネルギー産業に多額の投資をなしたため、巨額が焦げ付いた。
6月、デベロッパーへの納入業者、西子エレベータのリュー・ウェンチャオ(劉文超)会長がビルから転落し、死亡した。マンションなどのエレベータを工事納入したが代金回収ができなくなった。各地のショッピングモールもゴーストマンション同様に買い物客がいない。
7月、住宅リフォームチェーン「梁家居建材」の創業者、ゼン・ウゾウ(曾宇洲)が広州の高層ビルから飛び降りた。10億元(約1億4000万ドル)の債務、1000人以上の従業員、そして300社以上の下請けがもろに影響を受けた。
同月、住宅小売大手イージーホーム・ニューリテール・グループのワン・リンポン(王林鵬)会長がビルから飛び降りて死亡した。王は汚職容疑で拘束され釈放直後だった。
いずれも銀行が債務不履行を恐れ、融資を制限したためで、梁家居建材は銀行によって68万5000ドルの積立金を差し押さえられ、破綻に追い込まれた。
倒産企業の多くは、前払い、連鎖融資、個人保証といった信頼依存型のビジネスモデルで運営されていた。その信頼が失われると、必然的にシステムは崩壊する。
梁家居建材の場合、顧客は返金を要求し、サプライヤーは抗議活動を行い、ともに本社ビルに押しかける。従業員は逃亡した。これら経営者の自殺の連鎖は、縮小する市場、予測不可能な政策、金融排除、崩壊する社会契約など急落する経済の惨状から生まれた。
トランプは経済統計が出鱈目だといって労働統計局長のマッケンダーファー局長を解任し、ヘリティジ財団のエコノミスト=アントニーと代替させた。
ヘリティジ財団はトランプ政権の政策構想「プロジェクト2025」を起草したが、アントニーはそのまとめ役だった。
中国の経済統計なる物は出鱈目どころか、“創作”である。数千万人の失業がでているのに失業率が5%とか、GDP成長率はたぶんマイナス10%程度だろうが、5%とかの数字を獅子吼している。李克強前首相がのべたように、「あんなデータを誰か信用しているんですか?」
▼なぜ真実が伝わらないのか?
太陽光発電企業はすでに従業員の約3分の1を解雇していた。
ロンジー・グリーン・エナジー、トリナ・ソーラー、ジンコ・ソーラー、JAソーラー、トンウェイの5社は、24年だけで、凡そ約8万7000人の人員解雇に踏み切っていたのだ。
以下、風力発言、EV、電池、携帯電話下請け、家電など全ての共通である。電池で中国トップのCATLは、新規リチウム鉱山の開発を中止した。太陽光発電業界協会が7月に発表したところによると、2024年以降、40社以上の太陽光発電関連企業が上場廃止、倒産、あるいは買収されている。
製造拠点である中国東部の安徽省の当局者は6月、太陽光発電企業の幹部に対し、新規製造を停止し、稼働率が30%未満の生産ラインを閉鎖するよう指示した。
こうした中国経済の実情をメディアが伝えないのは、当局が厳重な報道管制を敷いているからだ。また真実を報告すると、エコノミストや経済評論家は解雇されるか、取り調べを受ける。したがって誰もが『聞かず、言わざる、見ざる』状態になっている。
このような時に「中国経済はまだまだ発展している」などとのたまう評論家だけがメディアで喋っている日本も、言論状況がオカシくありませんか?
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。