東アジア歴史文化研究会のブログ

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GMO,PHPへのハッカー攻撃は次のAI犯罪を予兆する 個人口座が直接狙われ出したのだ(宮崎正弘国際情勢)

東アジア歴史文化研究会

ハッカーも、出没しはじめた頃は技術も幼く、政府や企業のHP改竄など、政治的ないたずらが多かった。ついで病院や社会のサプライチェーンの脆弱性を突いて身代金を請求し始めた。それも暗合通貨で。

本格的な攻撃は名古屋港ターミナルのコンピュータシステム襲撃で、長距離トラックの長い列が出来た。トヨタの海外輸出基地が麻痺した。


2025年にはアサヒビール、アスクルが襲撃され企業活動に大きな支障がでた。

2026年10月、PHPの欠陥がみつかり、サイト停止になった日本企業はSBG、三菱UFJ銀行、大和証券、SUZUKI、ヤマハ、JAL、JR西日本、サイゲームズ、全日空、パルコなど。。
政府機関では財務省、国税庁、気象庁への被害が拡大した。復旧したのは10月31日時点で、SBG、ANA、国税庁くらいだった。

PHPはウェブサイトやウェブアプリ開発で用いられるプログラム。無償で利用できるため、検索機能や会員情報管理などの仕組みを容易に作れる。隙を衝かれたのは外部委託企業のシステムをPHP側が完全に把握していなかったためと言われる。


PHPは世界でも広く利用されているため、フランスはパリ警視庁、オランダは国家サイバーセキュリティセンターなどと中枢部門が襲撃を受けた。

韓国とフィンランドでは対策本部を設置し、防御システムの確立を目指す。米NSAは事件後直ちに日本に警告を発し、サイト更新を助言した。日本政府は10月22日に国家安全保障会議を緊急に開催し、攻撃の兆候があらわれた段階で先制攻撃する「能動的サイバー防御」の具体策を検討した。


日本経済新聞は社説で訴えた(10月23日)。「人間の専門家が見つけられなかった穴をAIが次々と見つけ出し、これが攻撃の標的となる。弱点を執拗に突く攻撃が高速・大規模になされ、急増しているサイバー攻撃が一段と深刻になる懸念がある」。


ついでGMOである。

11月2日になって熊谷社長は記者会見をひらき、謝罪と役員報酬の減額を発表したが犯行グループの特定や、今度いかなる防御システムを構築するかの話はなかった。


GMOのクラウドサービスが不正アクセスにより、被害が拡大。身代金に応じなければサービス利用者のパソコンを乗っ取ると恐喝された。GMOの「お名前comデスクトップクラウド」利用者のPC内部の情報を接収し、閲覧履歴や秘密情報を知人や家族に送信するという。恐喝額は1億5000万円。バイナンスの9900億円に比べると“微々たる”損害である。しかも専門家の分析に拠れば、これはハッカーの素人に近いというのだから、防御態勢がなっていなかったことになる。


▼素人に毛の生えた程度のハッカーの犯行らしい


攻撃標的はFX自動売買口座を利用していたユーザー凡そ四万五千人の情報で、脆弱性は数年間から指摘されてきた。
GMOの設定ミスが原因とみる専門家が多い。

FX取引で契約者が指示していない取引が発生し、GMOは最大300万円の見舞金を支払うとしたうえ、不正アクセスに関与した人物の特定や事件解明に繋がる情報提供者に総額1億6000万円の懸賞金を支払うとした。それだけのカネがあるのなら、なぜ防御システム確立に事前に取り組まなかったのか。


別の専門家が指摘する。

「従来のランサムウェア攻撃は、企業のシステムを乗っ取って身代金を要求し、拒否されれば盗んで情報を公開すると脅す、二重脅迫でした。今回のように顧客の金融資産を直接狙い、不正取引による損失を脅迫材料とした事例はこれまで聞いたことがなく、新たな手口」(斉藤孝道・明治大教授。『週刊文春』、2026年11月5日号)


AIリスクが拡大している。企業は突然の襲撃に脆い。とくに日本企業の脆弱性は、こんごもハッカー集団の絶好の鴨である。